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ゲームレビュー:Sea of Stars ドット風のビジュアルで楽しむ懐かしいRPG

こんにちは。譲治です。
今回紹介するのは『Sea of Stars』というRPGです。

最近いろんな記事でもちらちらと話題に出していたのですが、ようやくクリアすることが出来たので全体通しての感想を書いていこうと思います。

Sea of Starsってどんなゲーム?

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『Sea of Stars』はカナダのインディースタジオであるSabotage Stadioが開発したRPGです。
JRPGに影響を受けたと言われるようにターン制のバトル。古典的なRPGを想起させるようなゲームとなっています。参考にされたタイトルとして『クロノ・トリガー』『スーパーマリオRPG』が挙がっているようなのですが、それらを未プレイであっても1990年代RPGの空気感に触れることができる作品だと思います。

ストーリー・設定を少し紹介すると……

主人公たちは夏至と冬至に生まれた至点の戦士。
フレッシュマンサーと呼ばれる魔王のような存在が残した敵を、唯一倒すことができる存在です。
日や月の力を扱うことができるという設定で、フィールドではその力を使って謎解きをし、バトルではその力を使って敵を倒すことになります。

先輩の至点の戦士や最初に預けられた学び舎の学院長、幼馴染に運良く出会った海賊団など、様々な人達と出会いながら冒険を続け、最後の強敵を倒す……というのがざっくりとしたストーリー。

ディレクターがどのように考えてゲームを作ったのか、こちらのインタビューを読むとわかりやすいので貼っておきます。

www.famitsu.com

影響を受けたゲームタイトルだけでなく、グラフィックのこだわりやゲーム進行の度合い(レベル上げについての考え方)、戦いで重視していることなどがまとまっていて、プレイ前・後のどちらであっても良い読み物になっていると思いますね。

ちなみに、年末に開催されたThe Game Awards 2023で、ベストインディーの賞を獲得したのも本作です。
2023年もっとも輝いたインディータイトル、と言っても過言ではありません。

そんな本作、どのような箇所が良かったのかを説明していこうと思います。

素晴らしいグラフィック

こちらは眠り竜のいる島なのですが、フィールド移動中のこの画面ですでに最高!ってなっていました。わくわくが形になってるじゃん! みたいな。
懐かしいファンタジーの世界をドット調の見た目だけでなく、世界観でも表現しているのが良いですよね。

ダンジョン内もこのように色鮮やか。
遠くに見える山々や雲の雰囲気や、実際に移動するエリアの様子もいいですよね。

以前別の記事で挙げたこちらの、奥に見える別のダンジョンもいい感じ。
次に向かう場所が見せられ、期待が高まります。

こういう少しホラーテイストのダンジョンもあり、そちらだと色味が違ったりして。場所ごとに見た目から受ける印象が結構変わるのでプレイしていて飽きませんでしたね。

具体的な話は後でしますが、バトルのビジュアルもいい感じ。
特にボス戦はボスごとに見た目がかなり異なることもあり、次はこういう見た目か! と驚きながら戦うことが出来ましたね。

個人的には序盤だとこいつ推しです。
嵐を呼ぶ怪物がドラゴンに騎乗している、というような敵なのですが、自分たちが立っている場所含めて特別な戦い感を強く感じました。

インタラクティブでリソース管理要素の多いバトル

バトルは『スーパーマリオRPG』から影響を受けたとあるように、結構インタラクティブな要素が多め。
自分たちが攻撃するタイミングに合わせてボタンを押すことで二連撃が発生したり、敵の攻撃のダメージタイミングに合わせてボタンを押すことでダメージ軽減を行うなどの要素が存在します。
通常攻撃だけでなく、スキルについても同様で、ボタン長押しで溜めはじめ、一番大きくなるタイミングでボタンを離すと単体ではなく全体攻撃に変わるスキルや、発射した弾が敵に当たると跳ね返ってくるので、タイミングよくボタンを押すことで複数の敵を何度も攻撃することのできるスキルなんかもあります。

新しいスキルを手に入れた後もそうですし、新しいエリアに到達して知らない的と出会ったときもそうなんですが、どのようなタイミングでボタンを押すのが良いかを確かめたり覚えたりすることになるので、だらだら戦うことが少なく、常に新鮮な気持ちで戦闘を行うことが出来たように思います。
逆に常に何かしないと行けないから大変……と感じる人もいるかも知れませんが、私はかなり楽しめた要素でした。

インタラクティブな要素について書きましたが、同時にかなり多くのリソースをうまく管理するバトルでもあります。

まずはHP。当然ですがダメージを受けると減っていき、0になると気絶してしまいます。
そしてMP。これを消費することでスキルを使用することができます。面白いのが、通常攻撃を行うことでMPが少し回復するという仕組みが入っているため、通常攻撃を積極的に狙ってMP回復をするのが重要なんですよね。
ただし、通常攻撃を続けた結果敵を倒すのが遅くなり、その分ダメージを受けてしまうと……というようなことも考えなければなりません。

HPとMPは戦闘が終わった後もその数値を引き継ぐため、リソースをどれくらい使用した状態で戦闘を終えるか考えるのが大事ですね。

また、戦闘中のみ利用できるリソースも存在します。
それが生マナコンボゲージです。

生マナは通常攻撃を行うことで生成されるリソースです。(上の画像に散らばっている光の玉みたいなやつ)
キャラごとではなく、チームの誰であっても使用することができ、使用すると攻撃や回復の量が増えたり、各キャラが持っている属性を攻撃に乗せることができたりします。通常攻撃が斬撃属性のキャラであっても、これを使うことで斬撃 + 太陽属性で攻撃できる、ということ。

またコンボゲージはうまくボタンを押したり、敵を倒したりすることで貯まるゲージで、コンボを行うために消費されます。
コンボは他のメンバーとの連携スキルというのがわかりやすいかもしれません。通常のスキルよりもダメージの大きな攻撃や回復量の高いスキルで、効果範囲も広かったりとかなり強力。これをいつ使うのかが大事な場面も多く存在します。そのためにもコンボゲージを貯めるのが大事、ということにも繋がりますね。

これらは戦闘ごとリセットされるため、事前に貯めておくことはできません。
戦闘中に工面しなければならないということなんですが、同時に「残したまま戦闘を終わらせてしまうと損」ということでもあります。そのため、雑魚戦の最後にうまくコンボを使って回復するとか、まとめて敵を倒しちゃうとか、そういう使い方も大事になってきたりします。

そして様々な要素が絡み合う、スキルロックと呼ばれる要素もあり、これが戦略性の部分に大きな影響を与えています。
敵の攻撃にも通常攻撃以外のスキルのようなものがあるのですが、その前には詠唱時間が発生します。そうすると頭上に四角いブロックが表示され、これを破壊することができれば詠唱を途中で止めることができる、という仕組み。

破壊するためにはそこに表示されている属性の攻撃を当てなければならないので、どの攻撃をどの順番でやろう、と考える要素になります。
当然、ボタンをうまく押すことができれば二連撃になって2ブロック分消えますし、連続ヒットする攻撃を途切れさせずに跳ね返せればその分多くのブロックを消すことができます。

スキルの順番だけでなく、生マナをいつ使うか、コンボを使うのか、キャラ変更した方が良いのか、そもそも攻撃する順番は、などなど考えることが多く大変な反面、うまく戦えたときものすごく嬉しくなりますね。
RPGの面白さだ! と感じられるような要素の組み合わせなので、昔RPGをよくプレイしていた人も、そうでない人もぜひ体験してみてもらいたいですね。

さいごに

グラフィックとバトルについて書きましたが、おすすめしたい箇所は他にもあります……ありますが、書きすぎても読むの大変なのでこれくらいにしておきます。

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あえて書くとしたらBGM
『クロノ・トリガー』や『ゼノギアス』も手掛けた光田康典が参加しているのもあり、懐かしさに磨きがかかっているように感じます。
動画など見てもらえればBGMも入っていると思うので、ぜひ聞いてみてください。個人的には戦闘中のBGMが頭から離れません!

 

結局追加で書いてしまったので、簡単にゲーム情報を書いて終わろうと思います。

プレイできるプラットフォームはSwitch、PS5/4、Xbox、Steamと幅広いので、ぜひプレイしてみてもらいたいですね。
クリアまでは私は30時間弱くらいかかりました。ただ、真エンドを見るためにはもう少しプレイする必要があるようです。ゲーム内のミニゲームもやらなければなりませんし、アイテム集めなども必要。やりこみを一通り完了すると、本当のラスボスと戦える、というものですね。

そういった部分含めて、新しいのに懐かしい、インディーなのに昔の大手RPGっぽいという不思議なゲームでした。
久々のRPGとして、こちら遊んでみるのはいかがでしょうか?

RPGのレビュー

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