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ゲームレビュー:蒼き翼のシュバリエ 王道シナリオのシンプルダンジョンRPG

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こんにちは。譲治です。
久々にダンジョンRPGをやりたいなと思い、以前購入していた『蒼き翼のシュバリエ』をプレイしてみました。
程よく楽しむことができたかなと思うので、感想を書いていきたいと思います。

蒼き翼のシュバリエってどんなゲーム?


PS Vita 『蒼き翼のシュバリエ』PV第1弾

『蒼き翼のシュバリエ』はエクスペリエンス開発のダンジョンRPGです。
個人的にエクスペリエンスといえば『デモンゲイズ』なんですが、それ以外にも『迷宮クロスブラッド』や『レイギガント』、『東京新世録オペレーションアビス』などのダンジョンRPGをメインに作っている会社ですね。


東京新世録 オペレーションアビス プロモーションムービー

また、最近は『死印』や『NG』などのホラーゲームも開発しています。
クラウドファウンディングで新作である『シビトマギレ』を進めていたりもして、別路線の開拓も始めているのかなという印象です。


PS4『死印』第1弾PV

さて、今回プレイした『蒼き翼のシュバリエ』ですが、実は昔発売されてい『円卓の生徒』というダンジョンRPGのリメイクなんですね。
2010年くらいにXbox向けに発売されていいたダンジョンRPGなんですが、そちらと内容はほとんど同じ。
そのため、すでに遊んだことがある人にとっては知っているストーリーになってしまうのかなと。
逆に遊んだことがない人にとってちょうど良いゲームなんじゃないかと思います。

ストーリーは100年前の魔王との戦いから始まります。
その戦いに破れた勇者一行なんですが、勇者だけは100年後の世界に転生し、そこから新たな仲間を集めて再び魔王との戦いに挑むことに。
仲間として集まるキャラクターを生徒として招き入れ、絆を育むことで魔王との戦いに備える……というのが大まかなあらすじになります。

この設定なんですが、上であげたデモンゲイズや『剣の街の異邦人』と世界観を共有しているんですね。
時代は本作の方が古く、その後上の2作の時代につながっていくことになります。
私はデモンゲイズが好きだったこともあり円卓の生徒をプレイしてみたかったのですが、すでに遊ぶのが困難になっていたため今回リメイクとして発売されることを知って飛びついた、という感じですね。

このあと色々説明していきますが、全体的にシンプルなのでダンジョンRPGに慣れた人には物足りないかと思います。
プレイ時間的には28時間でクリアまで到達出来ていたので、武器掘りをするのであれば30時間程度、サクサク進めるのであれば25時間程度なんじゃないでしょうか。
本格的な武器掘りはクリア後になるので、それ以前に掘り続ける必要は無いのかなという印象です。

 

感想

基本的な部分について

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まずダンジョンですが、見ての通りいつものエクスペリエンスのダンジョンRPGという感じです。
ステージ内にあるギミックも「回転床」「ダークゾーン」「水中(スペル不可)」「見えない壁」というようにいつも見るやつ。
そもそも円卓の生徒のほうが古いタイトルなので、それ移行のタイトルに引き継がれたと考えるべきなんですが……。
よく言えば混乱することなく、安定して遊ぶことができる、という感じですかね。

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戦闘面でもよくあるコマンド選択式で、あまり特別な要素はありません。
1つあるとしたらユニオンスキルくらいでしょうか。
攻撃を繰り返し行うことで溜まっていくユニオンゲージ。
それを消費することで発動することができるのがユニオンスキルです。
他のタイトルにも同様のシステムが入っているので、知っている人であれば「あーあれね」となるものかと思います。

ユニオンスキルは主人公のみが使うことができるんですが、それとは別に通常の行動も行うことができます。
そのため、ゲージさえ許せば毎ターン特別な行動が取れる、というわけ。
個人的には後述のトラップポイントで使用した罠系スキルとベール系のスキル、それとオーマの波動を防ぐ絆系スキル以外は使いませんでしたね。

あとは今書いたオーマの波動でしょうか。
オーマの波動はボスとその直接の配下である幹部クラスの敵が使用することのあるスキルで、食らうと味方がチャーム状態になり、敵となってしまいます。
基本的にはこれを食らうと隊列が崩壊してしまい、立て直しがかなり困難なので敗北と考えていいと思います。
ただ、絆系のスキルをはっておけばそれでおしまいなので、そこまで怖がるものではないですね。

戦闘で怖いのは突然死くらいでしょうか。
急所を狙う攻撃をしてくる敵がいるのですが、その攻撃が当たると死にます。
1撃で死にます。
正直かなり理不尽で、対処が(回避を上げるという方法もありますが、)基本的には運次第みたいなところがあるので難易度とは別のところで困らされるような感覚になりました。
納得できない死は面白くないですよね……。

ダンジョンの特徴にもどりますが、トラップポイントの話もしておかないとですね。
ダンジョンにはトラップポイントと呼ばれるマスが存在していて、そこに特定のエサをセットしておくことで装備品をドロップする敵と戦闘することができるようになります。
デモンゲイズで言うところのジェムを使ったトレハンみたいなものですね。
装備品の種類を選択することはできないので、その点は異なりますが。
料理や食材を用意しておき、トラップポイントをひたすら周り続けるのが本作の基本的な武器集めになりますね。

トラップポイントで手に入れる宝箱は呪いがかかっているのですが、主人公が最初から呪い解除のスペルを覚えているのであまり気にする必要はありません。
水中のときだけ鍵を使うよう心がければいいだけですしね。

パーティについて

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各キャラはメインクラスとサブクラスを設定することができるんですが、最初それで悩んだんですよね。
基本的には前衛にパラディンを置いて攻撃を引き付けつつ、他のキャラで火力を出していくオーソドックスな戦い方を目指していたんですね。
そのため、主人公、ファイター(火力役)、パラディン(盾役)、ヒーラー、ウィザード(スペル火力)までは決まっていて。
最後の1人をアルケミスト・ドルイドにしたらちょっと変わったことが出来ないかなと思っていたんですが、最終的にはレンジャーに収まってしまいました。
結局安定して後ろから火力を出せるキャラですね。

サブクラスも込みだとこんな感じになっています。

前衛:ヴァリアント/サムライ、ファイター/サムライ、パラディン/レンジャー
後衛:ウィザード/ヒーラー、ヒーラー/ウィザード、レンジャー/アルケミスト

ヴァリアントは主人公のクラスなので良いとして、攻撃役は二刀流で火力をあげたいのでサブクラスにサムライを足しています。
パラディンにレンジャーを入れているのはなんとなく。
回避もできるかなとか最初は考えていました。

後衛のウィザードとヒーラーは片方が落ちたときにも対応しやすくなるようにし両方とも同じようなサブクラスにしています。
レンジャー/アルケミストは、精霊や死霊に対しても火力を出せる銃を装備させて乱れ打ちをし続けようという魂胆です。

改めて見ると盾を装備しているキャラがパラディンくらいというタンク任せっきりパーティになってますね。
これで問題なく進めることが出来たので別に良いんですが。

クリア後について

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マァリンというキャラが居るんですが、クリアしてある条件を満たすと生徒として仲間入りを果たします。
そこから裏ボスを倒したり、より強い武器を集めるために再びダンジョンへ潜っていくことになるんですが……。

条件を満たすのが本当に面倒なんですよね。

キャラクターにはそれぞれソウルランクというパラメータが設定されています。
これは親密度で、パーティに入れて戦闘を行ったり食事をさせることで上昇していくんですが、全キャラのソウルランクを7まで上げないと行けないんですよね。
参考に書きますが、クリアするまで常にパーティに入れていたメンバーがクリア時点でソウルランク7でした。
正直かなり上げるの時間がかかる……。
生徒は全員で9人いるので、パーティに入れていなかったのが4人いて……と考えるだけでもうしんどい。

これがなかったらもっと遊んでいたのになぁとどうしても思えてしまう仕様でしたね……。

 

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クリア後で好きだったのはエンディングですね。
仲間の生徒たちのその後が少しだけ語られるんですが、生徒と先生という設定を考えるとこういうちょっとした設定が感慨深かったりします。

 

さいごに

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思っていたような「ひりつき」を感じることは出来ませんでしたが、シンプルなダンジョンRPGとして程々に楽しむことが出来たのかなと思います。
逆にダンジョンRPG初心者であれば、これくらいの要素がちょうどよく遊ぶことができるかもしれないですね。
まぁ同じエクスペリエンスのダンジョンRPGなら初心者には『レイギガント』をおすすめしておきますが。
正統派ダンジョンRPGかと言われると全くそんなことはありませんが、あっちはもっとキャッチーなので。

あと気になってのはサウンドですよね。
トレーラーの動画を見てもらえばわかると思いますが、全体的に古い感が否めないと言いますか……。
リメイクなので、旧作のユーザーを意識したというのはあるかもしれませんが、今のユーザーからの印象はそんなに良くないようにも思えます。
私としては嫌いでは無いんですけどね。

こんな感じで手放しでおすすめ!とは言えない作品ではありますが、物凄いメリットが1つあります。
それは『新釈 剣の街の異邦人』が抱き合わせになっているということ。
こちらは2016年のタイトルなので本作よりも新しく、色々なギミックもあるので刺激的で楽しみやすいんじゃないかと思います。
私は新釈じゃない方を少し遊んだきりなので、こちらも遊んでみようかなと考えています。
ダンジョンRPGを遊んでみたいなぁと思っている人であれば、2本セットで買えるという意味でおすすめできるんじゃないでしょうか。

レイギガント - PS Vita

レイギガント - PS Vita

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