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実写映画版『映像研には手を出すな!』に向けてドラマ版を視聴した話


実写映像初出し!ドラマ『映像研には手を出すな!』TVCM【公式】齋藤飛鳥・山下美月・梅澤美波

こんにちは。譲治です。
先日『映像研には手を出すな!』の実写映画を見るために予習としてアニメと漫画を読んだ話を書きましたが、今回はドラマ版もすべてみたのでその感想を書いていきたいと思います。

改めて注意ですが、乃木坂のファンではありませんので、その視点は抜けています。
ご了承くださいませ。

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ドラマ『映像研には手を出すな!』

ドラマの始まりは、原作やアニメと同様、芝浜高校を浅草みどりが臨むところから始まります。
ただ、大きく異なるのが芝浜高校の作り。
原作では増改築を繰り返したような摩訶不思議な地形として描かれていましたが、それを現実で再現するのは不可能。
というわけで、わりと一般的な学校を使うことになったのかなと思われます。

ただその分、「ヘンテコ部活」のレパートリーやその絡みに力を入れていて、野球性の違いから別れた内野部と外野部、水路を奪い合う上水道部と下水道部など、「変な学校だぞ!感」を出すために生まれた不思議部活動が散見されます。
原作にもあった炭水化物革命研もいますし、ラーメンライスはやはり社会通念上許されないとして蹴散らされていますが、正直奇抜さでいうと小物になってしまっていましたね。

また、構内の奇天烈な作りを魅せることができない分、学校外にその奇抜さを広げようという試みが行われています。
まぁこれも部活なんですが……部室にランクがあるんですよね。
普通の部室→コンテナ→カプセルホテル→テント……というようにランクが下がっていき、もっとも下がもうどこだかわからない野原に置かれた廃屋、のような部室です。
ここが映像研のものになりまして、今まで見覚えのある部室になるんですね。
車で移動するようなシーンもありますし、めちゃくちゃ遠いのだと思うのですが、正直テントよりこっちのほうが良くないか?とも思え、正直違和感バリバリです。
ですが、そういうもんだよねで貫き通している感も嫌いじゃあないです。

ストーリーについて

基本的なストーリーラインはこうです。

  1. 3人が出会い部活を立ち上げようという話になる
  2. 部活の立ち上げのプレゼンを行い、仮設立にこぎつける
  3. 正式に認可をもらうため予算審議委員会に出る

お話としては原作の1巻までしか進みません。
1話30分、全6話のショートドラマですし、こんなもんかなとも思うのですが、それを魅力的にするために予算審議委員会をトリに持ってきたのでしょう。
それもあるのか、基本的な対立構造を映像研vs大生徒会にするために、先生とのやり取りはかなりカットされています。
部活の設立も、部活の仮設立をねじ込んだのも、大生徒会との対立を明確にするためだと思われます。
原作だと同好会のような状態になるためには先生を丸め込むだけで、その後実績を作って部に昇格という流れでしたからね。

この構造で続ける場合、今後も大生徒会との対立は続くことになるんじゃないでしょうか。
ただ、次のお話はロボット映画製作でテーマは「クライアントとのやり取り」なんですよね。
対立構造を一旦脇において話を進めるのか、それとも文化祭での上映を賭けて大生徒会と一悶着があるのか、実写映画版でどのような展開になるのか楽しみではあります。

1点気になったことがあって、浅草氏と水崎氏のモチベーションが低いように感じたんですよね。
原作だと熱量もっと高くなかったか?と感じてしまって、その点が気になってしまい……。
浅草みどりは状況が整わないとなにもできない人間だというのは原作からの設定ではありますが、それにしても何もしてないなこいつって思ってしまって、本当に作りたいのか?となることもありました。
見せ方の問題、見方の問題なのかもしれませんが……何が原因だったんですかね……。

 

演出について


ドラマ『映像研には手を出すな!』VFXブレイクダウン♯1

妄想の世界の演出はやっぱりアニメ版が一番だと思っていますが、ドラマ版でも結構頑張っていたように思います。
すごい特別なことをしているわけではありませんが、都度服装が変化し、ここから妄想ですよとわかりやすくなっているので、見ていて困惑は少ないです。
ドラマレベルでここまでやっている事自体結構頑張っているんじゃないかと思えるんですよね。

制作工程については動画が配信されているので、一度見てみると面白いかもしれません。

 

さいごに 


9.25(金)公開 映画『映像研には手を出すな!』本予告第二弾【公式】

環境設定の部分で無茶苦茶ながらも、先生などの学校部分は比較的まともな原作に対して、環境を普通にせざるを得ないので人間模様をふっとんだ設定にしたドラマ版というのが見終えた印象です。
面白かったかどうかで言うと、面白いっちゃ面白いのですが、原作の濃密さは減っているように感じられます。
各色物部活とのやり取りなどが話を進めるために必要になった関係で、色々むちゃしながらものづくりをする部分が減っている、描く時間が短かったのが原因なのかもしれません。

映画版ではどのようにストーリーを進めるのか、ロボットアニメはどんな出来栄えになるのか……それらを楽しみに9/25の劇場版公開を待ちたいと思います。