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「喰う寝るふたり 住むふたり 続」昔好きだった漫画の続編が出ていたので紹介しようと思う

喰う寝るふたり 住むふたり 続 1巻 (ゼノンコミックス)

こんにちは。譲治です。
今日は珍しく漫画についての記事となります。

というのも、先日ふらりと立ち寄った本屋に昔好きだった漫画の新作が並んでいるのを見つけてしまいまして。まぁそりゃあ買うよね、というわけで買ったのですが、そのまま読むのもアレなので前作から読み直したんですよね。そしたらやっぱりとてもいい漫画で一気に全巻再読してしまい……これは書かないとあかん!みたいな気持ちに突き動かされて今に至る、という感じ。
この良さを書き切ることができるかは正直自信ないですが、もしよかったら呼んでもらえると嬉しいです。

前作「喰う寝るふたり 住むふたり」について

喰う寝るふたり 住むふたり 1巻

続編の方を話始める前に、まずは前作「喰う寝るふたり 住むふたり」について説明しておきましょう。

登場人物はなんやかんやで色々いるのですが、主人公は町田りつ子と野々山修一の2人。表紙に描かれている2人ですね。同棲を始めてから8年を過ぎ、付き合い始めてから10年という時間が流れています。

なんで結婚しないの?

そんな言葉も聞き飽きてしまったような、そんな期間恋人を続けているリツコとのんちゃんが日々の生活の中で直面する様々なイベント(トラブル)を、両面から描くのが本作の魅力。

例えば、彼女が合コンに人数合わせで呼ばれてしまったり、お互いプレゼントを探したり、彼氏から女として見られていないかもと悩む話だったり、それぞれの趣味についての理解度のズレだったり、プロポーズをスルーされてしまったり、子供への考え方の話だったり……そういったパートナーと付き合う中で起こるありそうなエピソードが、男女それぞれの視点から描かれます。ザッピングストーリーと1巻の裏表紙に書かれていますが、1つのエピソードに対して女性視点を1話、男性視点を1話、というように順番に両面を見せてくれるのがとてもおもしろくて。彼氏の言動が「謎の不機嫌」だと彼女からは見えていたけど、実は彼氏はこう考えていた、というような、2人の別の人間が同じイベントに直面するからこそ、2人の視点を両方読んで初めて完結するエピソードと言いますか。「同棲しているふたり」というシチュエーションをうまく表現している漫画だと思います。

説明とは関係無いですが、久々に読んでやっぱり指輪の話は涙腺が決壊しましたね……。構成含めてあれはとてもいい話だ……。
読んでない人はまずは前作「喰う寝るふたり 住むふたり」から読むことをおすすめします。全5巻ですし、とても読みやすいと思いますよ。

5年後のふたりはどうなった?

こちらが本題。
前作「喰う寝るふたり 住むふたり」の続編である「喰う寝るふたり 住むふたり 続」では、前作から5年が経過しています。同棲8年目だった2人も結婚5年目で35歳に。

5年という時間や「30代後半」という年齢もあり、直面するイベントの質も以前とは異なります。20代の頃には考えもしなかったような、仕事や停滞感との付き合い方に妊活といった、重い、でも直面するかもしれないとも思えるようなそういったエピソードに。ただ、ふたりはやっぱり以前と変わらず、ふたりなりの解答を見つけ出していきます。

改めて見返してみると、結婚指輪の話も子供の話も、前作で近い話題には切り込んでいたように思います。でもその時とはイベントへの触れ方が異なるのかなと。昔だったら別の観点で見ていただろうものが、今は別の見方になる。でも、少なくとも本作の主人公であるリツコとのんちゃんの答えへのたどり着き方は変わらない。そんな2人を、これまた以前と変わらず1話ずつ交互にザッピング形式で映し出すのが本作「喰う寝るふたり 住むふたり 続」なんですね。

読む自分の年齢が上がったからこそ、この続編がすっと入ってくるのかもしれません。
……ふたりと同じように成長できていれば良いんですけどね。

さいごに

勢いだけで書いてしまいましたが、いかがだったでしょうか?
男女2人、それぞれの側面から同棲を描いた前作。そして結婚してからの生活を同じくそれぞれの視点で知ることができる本作。どちらもきっと自分の生活とも地続きで、でも自分とは違ったアプローチで答えへとたどり着いていく……。そんなふたりの悩み、葛藤、そして進んでいく様子を、一緒に笑い、感心し、そして泣きながら読むことのできる本作の良さが少しでも伝わったなら嬉しいです。

前作も新装版が出ていて、そちらの表紙も良い雰囲気なので気になった方はぜひ読んでみてもらいたいですね。