
言葉を失った勇者。
魔力を失った魔法使い。
身体を失った戦士。
信仰を失った僧侶。
生きてはいる。生きてはいるものの、致命的に詰んでいる勇者パーティを助けるために決死隊となって助けに向かった主人公たち。
たどり着くまでに自分以外は肉片に成り果て、なんとかたどり着いたものの、救えるのは1人のみ。
そんなどうにもならない状況からの脱出を目指す、ローグライトなカードゲーム風アドベンチャーが『勇者パーティはぜんめつしました。』です。
気になっていた本作の体験版がリリースされたので遊んでみることにしたのですが、プレイして出てきたのは面白さだけでなく呪いと邪神と多くの謎。
そんな体験版の感想をまとめてみようと思います。
勇者パーティはぜんめつしました。とは?
最初に書いたように、全滅してしまった勇者パーティから1人だけ選んで、ともに迷宮からの脱出を目指すゲームです。
ゲーム自体はローグライト系のカードゲームと言ったところ。
ただし、各イベントで発生するシナリオがしっかりボリュームで作られていて、なんと40万文字にも及ぶとのこと。
各ルートを進めていくと突然現れる様々な謎。話を進めることで解き明かしながら進んでいくのも本作の醍醐味と言えるでしょう。

戦闘ではよくあるデッキ構築型のゲームのように、どのカードを使って攻撃するかを考えるゲームとなっています。
敵の攻撃に合わせてシールドを足すのか、それとも攻撃をしかけるのか……。
難易度は高いながらも相手の武器を奪い取るという要素もあるので、リスクを払いつつも武器の奪取を狙うのか、というような判断も発生。
また、前衛と後衛に分かれており、基本的には前衛がダメージを食らうというシステムなので、誰を前に出すかが結構重要になってくるんですよね。
ダメージを誰に引き受けさせるかも考える、かなり骨太な戦闘になっているように感じました。

現在は体験版ということもあり、4階層進んだところで終了となりますが、セーブしておくことで製品版へ引き継げるという説明も。
そうなると製品版では10階層くらい進んでいくゲームになりそうな気がします。
正式リリースは2026年の第2四半期とのことなので、4~6月の間。
あっという間な気はしますが、まずは体験版を遊んでおくのが良いんじゃないでしょうか。
タイミングが大事なバトルシステム
割とよく見かけるローグライト風味、と書きましたが少し異なるのが実際に攻撃を行う時の判定です。

カードを選択すると、バーが表示され、そのタイミングを上手く狙ってクリックすることで攻撃が実行されます。
攻撃できる箇所で上手く止めることができないと攻撃が失敗になりますが、逆に条件を満たした上で上手くやると敵の武器を奪うことができるという、テクニック要素になっているのが本作の特徴でしょう。

武器を奪う際の条件は体力とは別に設定されているブレイクゲージを削ることでブレイク状態にするというもの。
この状態で特定のカードで攻撃しようとすると、バーの中央に追加の枠が表示。
ここに合わせて攻撃を行うことで武器を奪うことが可能になっています。
宝箱などから武器を手に入れることも可能ではあるのですが、頻度で考えるとチャンスは武器奪いがメイン。
武器自体耐久値が合って壊れてなくなるものでもあるので、積極的に敵から武器を奪うのが大事なゲームなっているように感じましたね。
特徴的な登場人物たち

最初の説明にも書いた通り、本作に登場する勇者パーティの面々はかなり特徴的。
勇者は「はい」か「いいえ」以外に言葉を発さず、常に苔を食べているし、魔法使いは心臓に杭を刺したままトランプをしているし、戦士は球体関節人形に変わってしまった自分の可愛さに酔いしれているし……。

そして僧侶は「大いなるもの」という得体のしれない神様へ宗旨替えをしたようで、狂気に染まった人物に成り果てています。
いや、もともとの姿は知らないので、もしかしたら元々アカン感じだったのかもしれませんが。
そんな中から選んだ1人を連れての凶悪なダンジョン進行。
途中途中で発生するイベントでの会話から、勇者パーティに何が起きたのかがわかっていくというのも面白いし、更に各キャラクターが深掘られていってもっと詳しく知ることができるようにもなっていくようになっているのが良いところ。
個人的には僧侶のキマっている感じが大好きなので、僧侶ルートが印象に残っていますが、製品版だともっと色々と分かっていくのでしょう。
この先が本当に楽しみになりますね。
運命のルーレットと結果を捻じ曲げる呪い

イベントマスで発生する技能判定もといルーレット。
上手く行けば経験値、失敗すればダメージや場合によっては死が待っているという恐ろしいものです。
ある意味TRPG的な要素で、ステータスを元にして運に身を任せる……という演出がなかなか憎い。
ただ、もし失敗しても「呪い」の力を使うことで結果を捻じ曲げることも可能なのでご安心を。
呪いは武器の耐久値を使い切ると手に入るポイントなんですが、それを消費することで失敗した結果を少しだけ動かしたり、別の場所では強化の内容を変えたり、アクシデントイベントを回避したりなどなど、上手く行かない現実を少しだけ歪ませることができるようになっています。
ある意味奇跡……なんですが、僧侶の言を考えるに、なにか大きな力の働きに関わっていそう……。
死亡した時のやり直しにも関わるなど、ゲームとしても結構大事な要素として存在しているので、ダンジョンや邪神の信仰にも関わるなにか特別な要素なんだろうなぁと勘ぐっています。
製品版では当然明らかになるはずなので、どういうものなのか怖さ半分・興味半分で楽しみにしておこうと思っています。
さいごに

カードを上手く回す思考、タイミングよくクリックするテクニック。
そしてちょっとの運とそれを歪める呪いの力。
これらを駆使して、おかしくなってしまった勇者パーティのうちの1人とともに地上を目指すという変わったゲームでした。
……いや、ゲーム自体は骨太しっかりなのですが、それを包みこんでいるガワが変わっている、というのが正しいでしょうか。
でもこういうの好きでしょう?
と言わんばかりのトレーラーで、「はい!」と勇者さながらに飛びついた結果、しっかりハマってしまったというのが現状です。
皆さんも勇者パーティを助ける決死隊となって、詰んでいるメンバーを助ける冒険に出てみませんか?