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実写映画『キングダム 運命の炎』王騎を総大将に据えた秦対趙の大戦の前編

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ついに公開されたキングダムの実写映画3作目、『キングダム 運命の炎』を見てきました。
事前に公開されていた通り、紫夏編と馬陽の戦いを描いた作品となっていることもあり、すこししっとりした話になっていたようにも思います。

勝手に色々予想(というか妄想)してきた映画でもあるので、すごい楽しみだったんですよね。実際に見てみると予想と大きく違う部分が多く、やはり妄想は妄想……という気持ちにもなりましたが、それらも含めて感想としてまとめていこうと思います。

ネタバレにも触れることになると思いますので、気になる方は映画を見てから読んでもらえると良いかと思います。

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実写映画『キングダム 運命の炎』のお話の流れ

引用:映画『キングダム 運命の炎』公式アカウント

前作である『キングダム2 遥かなる大地へ』は、蛇甘平原での戦いが描かれ、信の初陣となる戦や麃公という将軍を目の前でみることによって成長するきっかけを得るお話になっていました。

今作『キングダム 運命の炎』はその続き、王騎に修行をつけてもらったところから始まります。といっても、原作同様修行というか無国籍地帯の平定のところはあまり描かれず、さっと飛ばされてしまいましたが。

今回のお話は大きく分けると前半の紫夏編後半の馬陽編に分けることができます。前半は政の過去話。趙に住んでいた時期に出会った紫夏という女性と、その最期について語りながら、政がなぜ王であろうとするのかの原点に触れる話となっています。そして後半が馬陽の戦い……なんですが、一番最後まで描くのかと思ったらそんなに進まなかったんですよね。物語としては馮忌との戦いまでくらいで、飛信隊が出来て最初の武功を得るところが後半一番の盛り上がりでしたね。

前半の紫夏編

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前半となる紫夏編は、原作とは異なるタイミングで描かれました。原作では政が宮女へ話す形式で回想が始まるのですが、映画では趙との戦いに向けた軍議の場を使って回想が始まります。
原作の11巻で行われる馬陽の戦いに向けた軍議。昌平君によって総大将として呼ばれた王騎が大王である政に話をするために人払いをするシーンがありますよね。そこで王騎は政へ少しの問答をした後、祖父である昭王からの伝言を政へ伝えるのですが、その問答のシーンが政の過去、つまり紫夏の回想へと繋がるように再構成されているんです。なぜ王であるのか、中華統一を目指すのか、その答えの1つが紫夏との約束である……そういった意味を込めての回答となるわけですね。

また更にオリジナルの要素も含まれていて、原作ではここにいない信が隠れてこの話を聞いているといった変更も加えられています。この先の戦いに向けて、政の王道の出発点、原動力の源を知ることで、信としても戦いに赴く心情に変化が訪れる……という意図があるのだとか。

後半の馬陽の戦い編(前編)

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そして後半は馬陽編。
11巻から始まる馬陽の戦いの前半戦が描かれました。

具体的に話すと原作の馬陽の戦いは11巻~16巻で描かれるのですが、その半分である13巻までが映画になっているという感じ。さらに言うと、馬陽の戦いの2~4日目は削られているので、蒙武の戦いには特に触れられていません。

11巻の軍議のところ、12巻の馮忌との戦い、そして13巻の龐煖出現が『キングダム 運命の炎』で描かれた馬陽の戦いでした。
趙が本陣を後退させるシーンもありましたし、4作目となる次作では森の中での戦いが大きく取り上げられることになりそうですね。

アクションシーンについて

引用:映画『キングダム 運命の炎』公式アカウント

前作でも取り上げていたアクションシーンについては今作でも健在。馮忌の本陣目掛けて進んでいくところは竜川のパワーあふれる大立ち回りや、いつものような羌廆の舞うような剣舞、そして信の大跳躍による剣戟など、見栄えのするシーンもあり、見ていて「これだよ、これ!」ってなりますね。
ただし、映画の半分が回想だったこともあり、アクション自体は少なめで物足りなかったというのが正直な感想です。

次作では龐煖との戦いが多数描かれると思うので、そこでどんなアクションシーンになっていくのかが楽しみですね。

回想シーンについて

引用:映画『キングダム 運命の炎』公式アカウント

ちょっとした回想ではなく、かなりガッツリと入っていて、見ていて結構驚く構成でした。本当に最初の半分は紫夏編になっているくらい。
パンフレットなどには、オムニバスっぽく見えないようにするためにも長くしっかりと描くようにした、とありましたが、個人的には長すぎた印象もあります。というか、映画が始まって盛り上がりの無いまま感傷的な回想シーンが進んでいき半分が終わるという流れに肩透かしを食らった感があった、というのが正しいでしょうか。

大事な話なのはわかるんですけど、やっぱり映画『キングダム』にはアクションを求めてしまうんですよね……。

映画4作目についての予想

引用:映画『キングダム 運命の炎』公式アカウント

また別の記事でも書こうかなと思ってはいますが、簡単に4作目の予想をしていきましょう。

話の流れとしては、この後森での戦いへ進んでいくことは間違いありません。
そして、次こそ王騎が死んで矛の継承が行われるはずです。

ですが、『キングダム 運命の炎』の最後に登場した龐煖との戦いが途中というか、まだ始まってすらいない状態なので、映画冒頭はこの戦いから始まるかもしれませんね。

または、今作でもちょこっとだけ名前の上がった摎の話から始まるというのも考えられます。2作連続で前半すべて回想シーンとはならないでしょうが、少し回想が入って龐煖の強さを見せたあと、タイトルが出てきてから、飛信隊と龐煖の初戦となる野営地への急襲の続きが描かれる……とか。

どちらにせよ、序盤で龐煖との戦いと、そのまま敵襲によって散り散りになりながらも逃げていくところが前半に含まれるのは確定なんじゃないかと思います。

あと登場はしたものの、あまり活躍していない蒙武がどれくらい登場するのかは気になりますよね。最期のシーンを考えると、蒙武の戦いが描かれる必要があると思うので、そのあたりはなんとか組み込むんじゃないかと思うんですけど、どうですかね?

さいごに

引用:映画『キングダム 運命の炎』公式アカウント

上でも書いたように、少し物足りなかったというのが正直な感想です。
面白かったけど、もうひと盛り上がりほしかった、と言いますか……。

とはいえ、次あたりでついに王騎が死ぬシーンにたどりつきそうなんですよね。今回は前作と異なり、次回予告的なPVがなかったのでわかりませんが、どこまで魅せてくれるのか楽しみです。

改めて原作の漫画の方も読み直そうかなと思ってます。

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