こんにちは。譲治です。
『ま~るい地球が四角くなった!? デジボク地球防衛軍』というめちゃくちゃ長い(とはいえ夏色ハイスクルほどではない)タイトルの地球防衛軍の新作をプレイしての感想を書いていこうと思います。
また、見た目がかわいくなったり、雰囲気も異なるので「シリーズ初心者にもおすすめ!」と言われたりもするのですが、本当にそうなのか!?という部分に答えられるよう、各要素を説明していくつもりです。
地球防衛軍を遊んだことがなく、『デジボク地球防衛軍』に手を出してみようかな~と考えていたあなたにこそ読んでもらいたい。そんな記事になっているはずです。多分。
デジボク地球防衛軍ってどんなゲーム?
パラレルワールドとか世界線とか、いろいろな設定がごちゃまぜになった地球。
そこにインベーダー、フォーリナー、プライマー、ラヴェジャー、アグリッサーといった歴代の侵略者たちが集結し、一斉攻撃を行ったことで地球がバラバラに……。
そんなピンチを救うのは当然、地球防衛軍しか居ないでしょ!という雰囲気で新しい部隊を指揮して戦うことになります。
そうこれはつまり、オールスター編。
地球防衛軍1~5のナンバリング、そしてスピンオフであるインセクトアルマゲドン、アイアンレインのキャラクターや敵がいくつもピックアップされて登場するというわけです。
だからこそ、今までの地球防衛軍を遊んでいる人が遊ぶと懐かしく、そして触れたことのなかった人からすると興味を持つきっかけになる、という寸法なんですね。
また、いろいろな要素が変化していて、マイルドになっている箇所が結構多かったりもします。
これはもう完全に新規層を狙った戦略なんじゃないでしょうか?
ただ、我々人類もそう甘くはありません。
ちょっと変わった程度じゃあ楽しめませんし、色々のキャラクターが出てきたところで展開が面白くなければ興味も持てません。
変わった部分や面白い部分が本当にシリーズ初心者にも楽しめるのか……それを1つ1つ説明していきましょう。
武器チェンジはもう古い!?ブラザーチェンジ
今までのEDFでは、2種類の武器を持ち込んで切り替えながら戦うのが一般的でした。
例えば、地上の敵にはアサルトライフル、空中の敵には自動追尾のミサイルというように切り替えたり、群れの敵にはグレネード、硬い大型の敵にはスナイパーライフルというように切り替えたり、その場その場の状況に合わせて適した武器に切り替えて戦っていました。
また、この武器切り替えを活かして、射撃直後の隙きをなくすテクニックもありましたし、EDFに取って武器の切り替えはあって当然のシステムでした。
ですが、なんと今回の『デジボク地球防衛軍』では武器の切り替えが廃止されています!
とはいえ、切り替えが完全に撤廃され、1種類の武器しか持っていけなくなったというわけではありません。
今作には「ブラザー」という仕組みがありまして、部隊のメンバーとして4人のキャラクターを設定してミッションに臨む形式になっています。
このブラザーは今までのNPCのように一緒に戦ってくれるのですが、それだけではなく、ミッションの進行中に使用するブラザーの切り替えを適宜行うことが可能です。
これによって、武器切り替えと同じような感覚で使用するキャラクターを変更し、敵に合わせた戦い方をすることができるというわけなんですね。
また、ブラザーごとに武器1種とパラメータを強化できるアクセサリーを装備させ、カスタマイズすることが可能です。
ブラザーはそれぞれ固有のスキルと必殺技を持っています。
例えば、爆弾を投擲するスキルや盾をはるようなスキルもありますし、今までのEDFの飛行能力やダッシュ・ローリングなどもこのスキルという形に収まるよう姿を変えています。
必殺技だと、追尾する高威力の弾を発射したり、周囲の味方を回復したり、時間を止めて自分だけが動くジョジョのようなものもあります。
武器だけでなくスキルも合わせて考えて部隊を組んでおき、それをミッション中必要なタイミングで切り替える。
今までのEDFよりも対応力の高い組み合わせを作ることができるこの仕組みによって、初心者でもストレスなく遊ぶことができるんじゃないでしょうか。
また、上級者であれば、特定の戦い方に特化したような部隊編成も可能なので、高い難易度の踏破やしばりプレイなどコアな遊び方にも対応しやすくなっているんじゃないかと思います。
アイテム集めは必要なくなった!?成長要素
EDFといえば武器やアーマーを集めるアイテム集めという声も歴戦のファンからは聞こえてくるんじゃないかと思います。
私自身も過去の地球防衛軍ではミッションの終盤で急いで武器やアイテムを集めるためにステージを駆け回った経験が相当数あります。
アイアンレインではお金だけに集約されてしまい、その面白さが減ったという声もありましたね。
あれもあれで楽しかった。
たしかにそう思います。
ですが、もっとカジュアルで良いのではないか?
というのがデジボク地球防衛軍からのメッセージでした。
今作では、ミッションをクリアするとミッション難易度や使用しているブラザーをもとに自動でアーマーが強化されるシステムに変更になりました。
アイテムを集めないと!というあの時間はなくなってしまったのですが、その代わりに集めたブラザーを育てるRPG的な楽しみが追加されたと言えるでしょう。
また、武器を集めるのはブラザーを集めることに統合されました。
ブラザーを集めることで、そのブラザーが持っている武器が開放されていくようになっているんですね。
ステージ内には何人かのブラザーが救出待ちの状態で配置されており、それを助けることでミッションクリア時に仲間になります。
仲間になったブラザーはランダムで武器を持っているので、それをひたすら繰り返すことで新しい武器・強い武器を集めていくという仕組み。
また、ブラザーを助けた際に、すでに仲間にしているブラザーだった場合はブラザーのスキルレベルが上昇します。
レベル1のブラザーは初期武器と同じ武器種しか装備することができないのですが、スキルレベルが上がっていくことで様々な武器を装備できるようになっていきます。
今までのような兵種ごと1兵士ではなく、様々なブラザーを集めるゲームになった今作。
それに合わせて今までのようなアイテムを集めて強化させるのではなく、RPG的な成長を導入したということなのかなと思っていますが、これによって思い入れがあるキャラクターだけでなく、様々なブラザーを集めて育てたいという気持ちになったように思います。
デジボク地球防衛軍が初EDFだという新兵にとっても、様々な隊員を知るきっかけになりますし、RPG的なわかりやすさで育てていくこともできるので遊びやすくなっているんじゃないでしょうか。
過去作からやっていないとわからない!?シリーズの小ネタ
オールスター編と書いた通り、今作は今までのEDFがあってこそのゲームとなっています。
それもあって、今までの作品のネタがいろいろな箇所に散りばめられているのも特徴となっています。
上の画像の「お披露目ミッション」はわかりやすい例で、大型の敵が登場したときはだいたい倒すことができず通り過ぎたり逃げるのを耐えるミッションになります。
これをメタって説明しているのが、上の状況なんですね。
他にも一騎当千の活躍をし、単独でマザーシップを落とした地球防衛軍3の主人公ストーム1の話が出てきたり、ロンドンなどの見知ったステージも登場したりと、今までのシリーズに触れてきた人であれば「それ知ってる!」となるようなものが多々登場します。
スピンオフであるアイアンレインとインセクトアルマゲドンについてのネタなんかもあります。
どちらも英語表記なので、アイアンレインの前作がインセクトアルマゲドンなのか?と思っている人もいるのですが、続編ではなく関係の無い作品で、こういった部分もネタとして組み込んでいたりします。
EDF初心者からすると、こういったネタを楽しむのはやっぱり難しいと思います。
人によってはこれをきっかけに他の作品に興味をもつこともあるかもしれませんが……なんの話をしているのかわからないということのほうが多いんじゃないかと。
これらの要素は今までのEDFを楽しんできたユーザーに向けたものなので仕方ないとは思いますけどね。
さいごに
色々書きましたが、全体を通してみるとかなり初心者にもとっつきやすいゲームになっているのかなという印象です。
ステージ数が少ないという話もありますが、個人的には60ミッションくらいが丁度よいと考えているので、遊びやすい範囲でした。
難易度が今までのシリーズよりも低いという評価についてはそのとおりだと思いますが、新規ユーザーに向けたものと考えると妥当ではないでしょうか?
また難易度についてはブラザーの仕組みによって対応力がかなり増したのも要因になっているのですが、それが悪かったかと聞かれるとそんなことはないですしね。
ストーリーはかなりゆるふわで、味噌汁の具を探したり、はちみつを取りに行って蜂に襲われるくまさんを助けたりと、いつもの『スターシップ・トゥルーパーズ』的な展開は抑えめ。
これはこれでゆるく楽しめるので良かったのですが、後半になると急にシリアスな話になっていくので、お前そんなノリじゃなかったやんけってなってしまったのが個人的には気になるポイントですね。
ゆるふわならゆるふわなまま駆け抜けてほしかった……。
良い意味で今までのEDFから変わったところもあり、変わっていないところもあるので、気になっている人はぜひ遊んでみてもらいたいです。
ノーマルであれば7、8時間もあればクリアできると思いますので。
まぁ難易度を上げてからが本番なんですけどね。EDFは。