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ゼルダの伝説やFF16など今年プレイしたゲームのテント事情の話

こんにちは。譲治です。
今年も様々なゲームを遊んできました。今までのレビュー記事にあるようなゲームはもちろん、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』や『ファイナルファンタジーXVI』などの大作もありましたし、豊作の1年でしたからね。

そんな様々なゲームに登場することもある、とあるアセットがあります。
主役になることはあまりなく、道中のちょっとしたポイント的に配置されることが多いソレ。ですが、どうしても気になってしまうアレ。

そう、それがテントです。

私自身キャンプが好きということもあり、ゲーム内に配置されるテントはつい見てしまったりします。どんなテントなんだろう、どういう作りをしているんだろう……気になって見てみるものの、脇役という立ち位置も影響して残念な作りになっていることの方が多いのですが……。今回はその気持ちを供養&このテントは良かった!というのを書いてみようと思います

最近の記事の路線とは違う、まさにコラム的な記事なんですが、よかったらお付き合いください。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダムのテント

まずは『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』から。
パップテントと言われてイメージするデザインですね。

BUNDOK(バンドック) ソロベース BDK-79TC パップテント 軍幕 収納コンパクト 【1人用】

こういうものをパップテントというのですが、元々は軍隊で使用しているテントをルーツにもっていて、無骨さが人気のテントです。
構造はシンプルで、基本的には2本のポールでテントの稜線を持ち上げ、周囲をペグダウンするだけ。軍で使用されているのはこういうシンプルさや手早く設営できることが理由なのでしょう。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』に戻ると、サイドが少し広がったデザインになっていて、完全に三角ではなく、少し室内の空間が広くなっていそう。
布自体は1枚で、それとテント内のポール(木の枝)に乗せた上でロープで巻いて固定しているように見えますね。設営の手間を考えると少し面倒に思えますが、風の影響でポールがズレて倒れてしまうような事故は軽減出来そうです。

気になるのは前面の跳ね上げ部分。
こちらはポール代わりの木の枝で持ち上げているだけのよう。一時的なものなのであればこれでも良いかもしれませんが、安定性は低くなってしまいます。例として画像を張っているパップテントの跳ね上げ部分を見てもらえるとわかるかと思いますが、こちらはこちらでロープを繋いでペグダウンすることでテンションを掛けて安定させることができるはず。

状況的に一時的な野営なので、そこまでやると撤去しにくいなどの問題もあるのでしょうが、ハイラルは天候が変わりやすく急な豪雨などあると水量に負けて跳ね上げ部分が潰れてしまうかも……。逆にすぐに閉じることができるという点ではメリットなので、そちらを重視しているのかもしれません。

なんとなくどのように使っているのかが見え、作りも想像しやすい良いテントだなと感じましたね。

ファイナルファンタジーXVIのテント

逆にどうなってるんだ?という方向で残念だったのは『ファイナルファンタジーXVI』です。大体の時代設定が中世ヨーロッパあたりと思われるのですが、この時代だと今の時代で思い描くようなテントはあまりなかったようです。
あったとしても、軍人が使うような軍幕になるのだとか。
将校はマルキー(今では集会などに使われるもの地域のお祭だとかにも使われているアレ)、一般兵はウェッジテントで、後者が後にパップテントと呼ばれるものになっていくんだとか。

その観点で見てみると、『ファイナルファンタジーXVI』のテントは一枚布を使っているパップテントに近い作り……? なのか……? という見た目。

他の場面ではこのように露店的に使われているケースも見ることが出来ました。

内部を覗いてみると、何やら結構複雑に組み合わされていて、移動については考慮されていない作りにも見えます。その場にとどまって継続的に露店として運用するのであれば良いのですが、国を逃げてきた人たちが張っているテントも同じような作りに見えますし、この世界の人々はテントを一時的なものではなく仮住まいとして考えているのかもしれません。

また別の場面ではこのようなものを見つけることも出来ました。
正面から見る限りでは、ロープを使ってポールを固定したしっかりとした作りに見えます。広さもあるので内部の骨組みも複雑で、こちらもテントというよりは小屋とかに近いのかも……。

ただし、中を覗いてみると印象が一変します。
というのも上記画像のように、謎の木の棒が存在するから。
奥の3本の木の棒がどことも連結せず、ロープに重なるだけで突っ立っているように見えるんですよね……。横幅を広げるだけであれば、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』のテントのように、軸になっているポールから伸びた範囲を広げてペグダウンすれば良いはずなんですが……。

また中から構造を見てみても不思議なロープが渡っていて、無駄に居住空間を減らすことに繋がっているように思えます。いや、もしかしたらこれで良いのかもしれないけども、もっと簡単な構造にできそうに感じてしまうんですよね。

そして更にすごいのはこちら。

先程説明したマルキーに近い構造のテントなんですが、なんとこれ、ポールらしきものが見当たりません
周囲にロープがあり、止めているのはわかるのですが、テントを立てるための構造が存在しない……どういうこと……魔法なの……という衝撃。

ゲーム開発視点だと、中身を見せる想定ではなかった、とかだと思うのですが、気づいてしまうと気になってしまったんですよね。

ポールの数が多かったり少なかったりと不思議なテントが目についたゲームでした。
ちなみに前作である『ファイナルファンタジーXV』のテントはコールマンとコラボするなど、かなり本格的だったりします。

崩壊:スターレイルのテント

『崩壊:スターレイル』に登場したテントは少し面白い形状でした。
ウェッジテント的なデザインながらも、ポールが内部ではなく外、しかも2本を組み合わせることで三角形を作るようデザインされています。

テンマクデザイン サーカスTC BIG

 

こういうテントの中央ポールを下のようなものに変更することで居住性を高めることができるのですが、それに近い手法にも思えます。

 

テンマクデザイン サーカス トリポット【ミッド】

跳ね上げ機構はなさそうなので、入る場所が狭くなっていますが、それよりも中で過ごすときに広く使えるようにしたり、寒い場所でも熱を逃がしにくくしたい、ということなのかもしれません。

そういう観点だと、これも実は2ポールなんでしょうか……?
カメラを色々と動かして見てみたんですが、正面にあるポールが地面まで繋がっていないみたいなんですよね……。背骨的にロープを伸ばして安定させるのは面白い構造にも思えますが、テンションが掛かっておらずたるんでいるのも気になるところ。
今書きながら思ったのですが、構造的には手前のポールがメインポールとなるティピーテントみたいな構造で、後方は実はポール無しのロープで持ち上げるだけ、みたいなイメージなのでしょうか。サイドをロープで引っ張って内部を広くする構造のテントはいくつもありますし、その派生と考えれば……いや、メインポールが途切れてるしそれは無いか。

面白いなぁと思いつつも、どうなってるん? と気になってしまうテントでしたね。
ちなみに焚き火とロープ(ワイヤー?)をくっつけるのは危険なのでやめた方が良いと思います。

Pokémon LEGENDS アルセウスのテント

最後に挙げるのは『Pokémon LEGENDS アルセウス』です。
発売は2022年なのですが、ちゃんとプレイしたのが今年だったのでご容赦ください。

上の画像を見てもらえるとわかるかと思いますが、こちらもウェッジテント系の三角デザイン。形状だけだと『崩壊:スターレイル』に近いのですが、構造としては『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』とほぼ同じです。

再度部分にペグを通すためと思われるリングがついていて、そこで固定しているように見えますね。

簡素な作りのテントに見えますが実はこいつ結構しっかりした作りになっているみたいなんですよ。側面を見るとわかるのですが、外側の幕には結び目がついているにもかかわらず、内側にはそれがない……つまり、インナーテントとフライシートに分かれているということ。
日本(ではないのですが)の温暖な気候ということもあり、虫が入り込みにくいようにインナーテントとして独立させた構造になっているのかもしれませんね。まぁ正面を跳ね上げていたらその効果はあまり期待できないわけですが。

上記とは別で、良いなと思ったポイントがあるんですよね。
それがこちら。

少し下に隙間を作っている構造です。

湿地などに設営することもあるでしょうし、日本をベースにしていることも考えると湿度の高さは否めないでしょう。そこで中に湿度がこもりにくいよう、地面から少し上げることで対策をしているのではないでしょうか。その分持ち運ぶものが増えてしまう懸念もありますが、一定期間調査を行うことを考慮すると少しでも住心地を良くしたいと考えたのかもしれません。

ちなみに、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』でも同様の作りをしていたりします。

ゲーム開発的な考え方をすると、地面に直接配置する場合、地面の形状が平らになるとは限らないため、テント内に地形が飛び出してくる可能性があります。それを避けるため、多少の地形の凹凸を吸収できるよう、地面から少し高い位置に持ち上げる形状にしているんじゃないか、と思ったりもします。

……が、やっぱりこの世界、この気候、この土地だったらこういうテントだよね! と考えた結果だと思いたいので、そう思うことにします!

さいごに

年末になると色んなゲームのトイレを比較する「トイレ・オブ・ザ・イヤー」という企画がとあるゲーム情報誌でやっているのですが、私にとって気になるのはトイレよりもテント。というわけで思いつく範囲で各ゲームのテントについて書いてみました。
書いていないものもまだあります(ゴブリンのテントの話とか)し、未プレイや見落としていて知らないものもたくさんあると思うので、もし情報持っている人がいたら教えてもらえると嬉しいです。