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ゲームレビュー:Earthfall 防衛拠点を構築しつつ戦うL4Dの系譜

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こんにちは。譲治です。
わらわらとゾンビやクリーチャーが登場し、それをいなしつつ先へ先へと進んでいく。そんな話を聞くと、ゲーマーであれば『Left 4 Dead』を思い浮かべるんじゃないでしょうか?最近だと精神的後継作である『Back 4 Blood』もありますよね。メタAI、ディレクターAIと呼ばれるAIがゲーム全体の進行をもとに敵の数を調整し「いい感じ」に楽しませてくれるそれらの作品に影響を受けて作られているゲームは他にもあります。例えば『WORLD WAR Z』とか。
こういった要素を入れつつ、比較的安価で楽しめるゲームが今回紹介する『Earthfall』です。突如現れたクリーチャーたちを倒しつつ、チャプターごと先へ先へと進んでいくような作りになっていて、友達と一緒に遊ぶのが面白い一作となっていました。
そんな『Earthfall』の他とは違う面白さがどんな部分にあるのかを説明しつつ、紹介してこうと思います。

Eathfallってどんなゲーム?


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エイリアンが現れた世界で生存をかけた人類の戦い。その真っ只中に取り残された4人がこのゲームの登場人物です。武器や弾薬を拾い集めつつ、別の箇所で戦っている人たちと連絡を取り、事件の解決、そして脱出を目指すことになります。

武器は現地で調達するのが基本。拾い集めるだけでなく、3Dプリンターを使って作ることも可能で、状況に応じた武器の使い分けが重要になってきます。
また、敵は通常のエイリアンだけでなく、特殊なエイリアンも登場します。この特殊エイリアンはL4Dの特殊感染者のように単体で対処するのがなかなか難しく、捕まってしまうと自力では抜け出せないようなことも。そのため、他のチームメンバーと協力して対処していく必要があるというわけです。
このあたりは後ほどもう少ししっかり説明していこうと思いますが、基本的にはL4Dで、その上にこのゲームらしい要素を入れ込んでいる、と考えると良いかなと。

基本的なチャプターは全10個。そこまで多いわけではありませんが、難易度が4段階あり、一番下のイージーでもかなり難しくなっています。イージーで一通りクリアするまで8時間くらいだったのですが、途中で詰まった箇所もありますし、難易度が上がるともっと詰まることも多くなりそうです。熟練度を上げることでクリアしやすくなるとも思うので、最上位難易度をクリアしようと思ったら4倍では済まなそうです。遊ぼうと思えばもっと長く遊ぶことができるので、ガッツリ遊びたい人にも少し試してみたい人にもおすすめできるんじゃないでしょうか。

プラットフォームはPS(steam)、PS4、Switch、Xboxなので、好きなものを選んでプレイしてみると良さそう。フレンドと遊ぶのが面白いゲームなので、友達と一緒にできるプラットフォームを選んでみると良いと思います。

エイリアンについて

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先程も簡単に説明したエイリアンについて、もう少ししっかり説明しておこうと思います。

書いたとおり、基本的にはL4Dの特殊感染者がベースだと考えるとわかりやすいです。例えば、強力な「ビースト」というエイリアンは、高い体力を持っていて遠距離攻撃も行ってくる協力なボスエイリアンですが、これは「タンク」的な位置づけですし、飛びかかってきて一方的にダメージを与えてくる「スレッシャー」は「ハンター」の立ち位置です。ただ、ゲームデザイン的に少し異なるエイリアンも登場します。

「エンレージャー」はふわふわ浮かぶ風船のような見た目ですが、倒すと大爆発を起こします。「サッパー」は倒したときにガスを撒き散らす「ブーマー」に似た立ち位置ですが、敵を引き寄せるわけではなく、移動したくない箇所を増やす要素に特化しています。

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一番異なるのは「ブラックアウト」。グレード的にはL4Dの「タンク」「ウィッチ」と同じボスエイリアンという感じですが、「ウィッチ」とは全く異なり、かなり好戦的でスピード感のある敵に仕上がっています。はられているバリアを攻撃で剥がしていかないと本体に攻撃が通りにくいのと、定期的な直線高速移動が特徴。高速移動に接触すると弾き飛ばされてしまうので、狙いにくいだけでなく位置を崩されてしまうのも強力な要素です。また、遠距離攻撃も仕掛けてくるため、なかなか倒すのに苦労する敵になっています。

また通常の敵である「ドローン」も複数種類いて、体力の高い個体や遠くから攻撃してくる個体もいるので、雑魚の群れだけでもなかなか対処しにくい状況が生まれたりもします。
遠距離攻撃の敵が色々いるのは、この後説明する防衛要素を乗り越える方法を敵にも持たせるためなんだろうなぁとか思ったりします。

特徴的な要素

防衛戦・陣地構築

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個人的に『Earthfall』の特徴的な要素だと思っているのが防衛戦です。基本的にはフェンスゲートを使った防衛ラインの構築自動式やプレイヤー自身が乗り込むタレットによる攻撃など、拠点防衛をするための要素というものがいくつか存在しています。

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フェンスゲートはプレイヤーが近づくと開くだけでなく、銃などの遠距離攻撃は貫通するので、近接攻撃メインの敵に対しては一方的に攻撃が可能。ただ、エイリアンはフェンスゲートを壊してきますし、遠距離攻撃は貫通して飛んでくるので完全に安全というわけではありませんが、敵の動きを制御できるのはかなり有効な防衛手段になります。また、タレットは火力の面で大きなアドバンテージになります。自動式であれば射手が増えることになりますし、乗り込み式は弾薬を気にせず高レートで撃ち込み続けることが可能です。
これらのアイテムは設置した後も取り外して持ち運ぶことができるので、防衛拠点を作ってはまた別の箇所に移して敵を迎え撃つことも可能。これを上手く使うのが攻略の鍵と言えるでしょう。

3Dプリンター

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それと他とは違うと思ったのは3Dプリンターですね。
電源を入れることができれば、任意の武器をその場で作ることができます。これによって武器や弾薬不足を補うことが可能なのですが、問題は電源を入れるという部分。電源を入れようとすると大きな音がするため、敵の群れが出てくるラッシュが始まってしまいます。それを乗り越える事ができれば良いのですが、不用意に起動すると体力が足りない状態にも関わらず、自ら窮地を作ってしまうようなことにも繋がり、一気に不利になってしまうことも。
イージーだったので使いやすかったですが、難易度が上がっていくとなかなか使うタイミングも考えてしまいそうです。

スキル熟練度

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やりこみ要素としてスキル熟練度というものも存在します。一定回数何かをするタイプの条件で、それを満たすとスキルが開放されていきます。弾薬が増えたり、リロード時間が短くなったり、メインウェポンを2丁持ちできるようになるようなものもあります
高い難易度をクリアするためには、これらをこなして熟練度を挙げておく必要があると感じましたね。ゲームを繰り返しプレイするモチベーションというか、基本的には各要素がリセットされるローグライト的な作りのゲームなので、こういう成長要素はありがたいなと思いました。

さいごに

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色々書いたのですでに伝わっているかもしれませんが、かなりシンプルにまとまっているL4Dという印象で、遊びやすく、それでいてやり込むこともできる良いゲームだと感じました。もちろん、気になるところは色々あります。一番大きいのはAIの頭の悪さでしょうか。どうしてもホストプレイヤーの近くに居座ってしまうことが多く、戦闘でも状況によっては役に立たないことがあります。また、弾薬管理がそこまで重要ではなく、結構拾えてしまうので楽しいのですが物足りなさにも繋がるように感じました。まぁこれはイージーだからかもしれませんが。あとキャラのスキンというかアクセサリーは魅力的なものが少なく、それでいて追加の入手もできないので寂しいですね。ゲームを繰り返し遊ばせるためにも、そういうアイテムをもっと入手できたら良いのかもしれません。

それにしても、防衛を重要な要素に組み込んだ協力系シューターはやっぱり面白いですね。シューターが上手くなかったとしても、設置物の配置などでも活躍できますし、大量の敵をさばくチャンスを作りやすいので、準備さえしていればラッシュが逆に「よっしゃ敵来た!」みたいな高揚感を高める要素にもつながっていました。

全然知名度も無くプレイしている人も少ないとは思いますが、防衛・陣地構築要素が面白いゲームなので、フレンドと一緒に遊べるプラットフォームでプレイしてみてはいかがでしょうか?