ごはんと同じくらい大事なもの

ごはんを食べるのと同じくらい生きるために大事なものたち。

寒い時期に夏を感じられるかもしれないと思い『サマーレッスン』を遊んだ話

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こんにちは。譲治です。
PSVR2について情報が少しずつ出てきていますね。発売日は不明なもののスペックなどからは正当進化と言えそう。接続もケーブル1本になるそうですし、新型コントローラーにはPS5のデュアルセンスの特徴であるハプティックフィードバックやアダプティブトリガーも搭載されるなど、高性能なものになりそうです。

そんな情報が出ているというのに、私と来たらPSVRのソフトをほとんどプレイできていないという体たらく。これはやるしかないということで、ほとんどやらずにしまい込んでいたPSVRを引っ張り出し、色々遊んでみることにしました。
今回は『サマーレッスン』3作ですが、他にも『Rez infinite』『Astro Bot Rescue Mission』『Déraciné』などの有名作だけでなく、他にも色々試して感想を書いていこうと思うで、よかったら読んでみてもらえると嬉しいです。

ちなみに画像が曲がっていたりしますが、VRなのでご勘弁ください。

『サマーレッスン』ってどんなゲーム?

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『サマーレッスン』はPSVRが発売された2016年10月13日に発売された、PSVR専用ソフト。ちなみにパッケージ版が2017年5月25日に発売されています。
その名の通り、夏休みに家庭教師となってコミュニケーションを取りながら、登場人物ごとに設定された目標の達成を目指すのがこのゲームの主な目的。勉強とコミュニケーションのどちらをメインとするかは人それぞれかもしれませんが。

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ゲームの操作はコントローラーではなく、VRヘッドマウントディスプレイを使うのが基本です。選択肢が表示されるので、そこを注視することで選択することが可能。選択肢を見ようとして選択されてしまいそうになるのが少しネックですね。他にはうなずくか首を横に振るかでYES/NOを選択したり、キャラクターに頭を近づけることでアクションを取ることも。多少不便はありますが、普段とは異なる操作も面白いものです。

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レッスンの選択はこんな感じで複数のレッスンから選ぶ形式。ちなみにこの時はコントローラーを使用します。
伸ばすべきパラメータは5つあり、レッスン次第で伸びる項目が変わる仕組み。不足していたり、伸ばしたいものを選んでレッスンすることになりますね。
また、更にレッスン効果を高めるために「話のタネ」というものを使うことも。最大10個まで使うことができ、その数に応じて成長量も増えていきます。この「話のタネ」は周回しても持ち越すことができるため、高い評価を取れないときはあえて「話のタネ」稼ぎをしても良いかもしれません。

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あとは指導目標ですかね。
簡単に言うとミッションでしょうか。レッスンを通して条件を満たすことで「話のタネ」やラッキーイベントと呼ばれる特別なイベントを確定で発生させる事のできるアイテムを手に入れることができます。もちろんたくさんもらえるものはその分条件が厳しいのですが、これを上手く活用してアイテムを手に入れることができるとレッスンで良い結果を出しやすくなるかもしれません。

このレッスンの準備とレッスン本編を行うと1日が終わり。7日間経過でゲームが終了です。その時のパラメータによってスコアが変わります。
慣れてくるとクリアまでだいたい30~40分くらいでしょうか。サクサク遊ぶことができるので、周回も簡単ですね。

宮本ひかり セブンデイズルーム

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まずは最初に発売された宮本ひかり編から。

宮本ひかりはソフトボール部に入っている高校生で、大学や就職にも響くほど成績が悪く、母親に心配されて家庭教師を依頼することになった少女です。

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女子高生ということで、部屋の雰囲気は可愛らしく、そんな中に入り込むことに少し変な感じがしますね。それにしても部屋の作り込みがしっかりしていて、つい一周ぐるりと見渡したくなるほど。ゴミ箱にお菓子の空箱が捨ててあったり、机と壁の間にぬいぐるみが落ちていたりというところまで作られていて、見ていて飽きませんでした。

プレイした感じだと、他の2人よりも難易度が高い印象。というのも、レッスンの途中で出てくる選択肢の結果がわからないから。

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アリソンやちさとの場合は合っていてもそうでなくても教えてくれるのですが、ひかりは初弾だったこともあってこの辺が少し不親切なんでしょうね……。

ひかりは明るく、まさに元気という言葉がしっくり来る女の子。その雰囲気がしっかり伝わってくるのが面白かったです。

アリソン・スノウ 七日間の庭

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続いて第2弾のアリソン・スノウ。
こちらは2017年6月22日に発売されています。

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名前からも分かる通り、アリソンは日本人ではありません。アメリカで活躍するシンガーソングライターの彼女は日本が好きで来日したのですが、もっと長くいるために日本の知識を学び、その結果を示さなければならないという課題が与えられます。そこでまたしても1週間という期間で日本文化を教えよう!というのが今作の目的。ゲームとしては宮本ひかりと同様、レッスン内容を選択していくのですが、今回は日本文化ということで習字や生花などを行うことに。その様子が少し不思議でつい見入ってしまうほどでした。

気になったのは周囲の風景。
アリソンのクオリティは高いと感じたのですが、背景がその分単調に感じる……。悪くはないのですが、「古民家」というものに馴染みが無いせいか作り物感を先に感じてしまう、というのが近いかもしれません。
ちなみに灯台が近くに見えるのですが、これ喫茶店から見えるもののように見えて、喫茶店パートからの地続き感があって結構好きでした。

そうそう、アリソンについてはひかりとも絡めて話しておくべきことがあるんですよね。というのも、ひかりのラッキーイベントに「一緒に音楽を聞く」というものがあるのですが、そこで流れる音楽が彼女のものなんですよね。こういう繋がり結構ワクワクしますよね。

新城ちさと 七曜のエチュード

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最後は新城ちさとですね。こちらは2017年10月12日に発売。

実は最初にプレイしたのがこちらだったのですが、ほとんど進めずに一旦やめていた状態でした。そこで今回改めてしっかり遊んでみることに。
そこで感じたのは、なんとも言えない気恥ずかしさ。他の2人でも感じたのですが特にそれが強く、距離感の近さにVRだとわかっていながらも困惑してしまうほど。また、目を合わせてくる部分を強く感じたのもちさとでしたね。

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ちさとは今まではずっと屋敷の中で過ごしてきたお嬢様。学校に通ったことがないので友達もいません。ですが、窓の外で楽しそうにしている同世代を見て、自分も学校へ行きたいと願います。そこで与えられたのが常識力の向上でした。外に出たことがないこともあり世間に疎いちさと。そこで家庭教師となり、世間の流行りなどを教えることになります。

と言っても、教えるのはパソコンやスマホの使い方なんですけども。

ちさとは他の2人とは異なり、性格が少しひねくれていてプレイフィールも少し変わったように感じました。こちらをからかい、それを楽しむような性格で、距離感も近い……。どの子もファンタジーだと言われればそうなんでしょうが、特にそれを感じたのがちさとで、でもゲームだからと割り切って作られているようにも感じましたね。それがより新鮮にも感じられ、個人的にはちさと編が一番楽しめたようにも思います。

気になったところ

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色々書いてきましたが、気になった箇所もいくつかあるので次はそこに触れていきます。

時計の時間について

これは宮本ひかりの机のものが顕著なんですが、シーンの切り替わりで時間が表示されたあと、シーン中の時計の時間がめちゃくちゃなんですよね。ひかりの机に関しては現実の時間を反映させているようで、気づいてしまうと途端に嘘くさく感じられてしまうのが残念でした。

グラフィックについて

スクリーンショットほどではありませんが、実際にヘッドマウントディスプレイで見ていると画質の粗さを感じます。なんというか、メガネの度があっていないようなぼけ方と言いますか。プレイしているとだんだん気にならなくなっていくのですが、全体的に粗いので最初や再開した時はピントがあっていないのかと気になってしまいました。まぁVR発売当初のゲームなので仕方ない部分も多いとは思いますし、やっていればだんだん気にならなくなるものでもあるんですけどね……。

バリエーションについて

コミュニケーションが大きな比重を占めているゲームなので、話し方やリアクションのバリエーションがほしい……というかバリエーション芸が重要なハズなんですが、そこまで多いわけではなく、同じ反応が返ってくると感じることが頻繁にあります。ゲーム部分の内容的にも繰り返しプレイすることを想定しているはずなので、バリエーションがもっと多かったら新鮮にプレイし続けることができたのかもしれません。

また、似たような話ではありますが、次のシーンへの引きなのか、少し間があくことがあり、それが違和感に繋がることもありました。こちらの選択に対して反応するという流れなのである程度は仕方ないものの、もう少しごまかしてくれていたらなぁという気持ちに。

鵜飼さんがかわいい

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気になるというとちょっと違うのですが、家庭教師業をサポートしてくれる東京本社の鵜飼さんという人が電話やトークアプリで登場するのですが、そちらとのやり取りが結構楽しいという……。機能の説明も兼ねて唐突に電話してくるようなこともあり、結構印象に残った人物でした。

ちなみに声は茅野愛衣です。

さいごに

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軽く遊んだことはあったものの、しっかりプレイしたことがなかったのですべてにおいて新鮮な体験をすることができたなという印象です。ちさとのところで触れましたが、それ以外の2人にも共通して実在感が強く、寄ってくるようなシーンでは体をそらしてかわそうとしてしまうほど。「そこにいる」と感じられるよう、徹底して作られていると感じられる出来でしたね。

また、背景についても作り込まれていて、周囲を見渡してどうなっているのかを確認したくなる箇所が沢山ありました。その結果近づきすぎて例の「プレイエリア外です」に出くわすことも多かったのですが……。

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拠点となる喫茶店も良くできていて、360度、更に上下も含めて色々見させてもらいました。

今後なにか展開があるのかはわかりませんが、PSVR2の発売時には更に進化した「実在感」を示す作品が登場すると嬉しいですよね。今作で気になった箇所や、インタビューでやり残しだと感じている箇所があるという話もありますし、そういう部分がよりリアルに、違和感なく作られた新作が出たら……と勝手に想像を膨らませてしまいます。

色々書きましたが、全体を通して面白い体験だったことは間違いありません。
PSVRを持っているけどまだ遊んでいないという私みたいな人は是非試してみてもらいたいです。

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