こんにちは。譲治です。
アメコミといえばMARVELを真っ先に思い浮かべる側の人間なのですが、ひょんなきっかけで『スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグ』をプレイし、気がつけばクリア、そしてエンドコンテンツにも触れるくらいまで遊んでいました。
世間的な評価としてはかなり渋い本作。
初動のネットワーク周りの問題や、ファンから見たときのストーリーの不満などが集積しての評価のようですが、今プレイしてみるとどう感じられるのか、実際にゲームを遊んでみての感想を書いていこうと思います。
スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグとは?
『スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグ』は『バットマン アーカム・ナイト』などのバットマンシリーズのゲームを開発してきたRocksteady Studiosによって作られた、マルチプレイ対応のハクスラTPSアクションです。
プレイヤーが操作するのはアメコミヒーロー……ではなく、ヴィランの集まりであるスーサイド・スクワッドのメンバーたち。
ハーレイ・クインやデッドショット、キングシャークにキャプテン・ブーメランといった、キャラクターたちを操作し、(体に埋め込まれた爆弾を起動されたくないので)世界を救いにいくという設定になっています。
ヒーローたちは何をしているのか……というと、敵であるブレイニアックにより洗脳されており、敵陣営として登場。
むしろ世界を破滅に追いやる存在として襲いかかってきます。
これがサブタイトルにもなっている「キル・ザ・ジャスティス・リーグ」にかかってくるというわけ。
スーパーマン、バットマン、グリーン・ランタン、フラッシュが敵となり、全員を倒さなければならない状況。
そこで立ち上が(らざるを得ない状況だ)ったヴィラン達。
ヒーローとヴィランの立ち位置が入れ替わったような状況から物語が始まります。
ストーリーについて
スクアッドのメンバー4人の掛け合いが面白く、世界の状況的には凄惨な場面であるにもかかわらず、そこまで悲観的にならずに楽しめる作りになっていましたね。
ノリとしてはジェームズ・ガン版の映画「スーサイド・スクワッド」に近い場面も結構あったかな、という感じ。
もちろん全部ギャグで押し切っていくのではなく、シリアスな場面もあるんですが、そういうところでもブーメランが適当なこと言ったりするんですよね……。真面目な空気に耐えられないんでしょうか。
「バットマン」のシリーズをしっかりプレイしたこともないですし、DCをあまり知らないというのもあるのか、私としてはストーリーに対してそこまでネガティブな感想は持ちませんでした。
まぁ深いストーリーというわけでも強い新規性があるわけでもありませんし、ヒーローが殺害される展開に対してショックを受ける人もいるんだろうなーとは思いましたが、低評価でも高評価でもなく、「まぁこういう感じだよね」という感想。
キツめのブラックジョーク込みの軽口の言い合いが好きであれば、普通に楽しめるくらいなんじゃないかと感じました。
アクションについて
キャラクターごとに移動用のアクションがあるのも本作の特徴です。
例えばハーレイ・クインであればグラップリングを用いた移動、デッドショットはバックパックでの飛行、シャークは大ジャンプ、という感じ。
大体は高速移動&高所への移動のためのアクションではあるのですが、デッドショットは浮遊しての射撃だったり、シャークは高く飛び上がってからのストンプだったりと微妙に異なる使い方へ派生するのも面白いと感じましたね。
このアクションのお陰で広いマップを意外と素早く移動できるので、機動力が高いデッドショットとシャークが個人的にはお気に入り。
(それ以前に拠点以外にもファストトラベルさせてほしい気持ちはある……)
戦闘では基本的には射撃を中心としつつも、近接攻撃やグレネードなどを混ぜつつ、回避やカウンターなども合わせていくという結構忙しいアクションが求められます。
実は本作、体力の存在感がかなり薄く、代わりにシールドの主張が強いんですよね。
シールドは自動では回復せず、敵から奪わなければならないというのもミソ。
奪う方法はいくつかあるのですが、基本的には脚を射撃することでシールド剥奪状態にしてから近接攻撃を当てる、という流れで攻撃する必要があるため、ピンチであっても積極的に敵の方へ進む戦い方になっていくというわけ。
シールドが減らないように適宜シールドを奪うために射撃と近接を織り交ぜ、被弾しないように回避し、時には移動アクションを使って高所へ移動し、敵の攻撃へカウンターを決め……ということをやっていると結構忙しない、けどそれが心地よい。
思いっきり感情が跳ね上がるわけではないのですがプレイしていて地味に気持ちよく、ずっと敵と戦っていられるというのは本作の魅力だと感じましたね。
そのおかげでクリアしたらやめようと思っていたのに敵をひたすら倒すようなエンドコンテンツに手を出していたわけですし。
ゲームのサイクルについて
ゲーム中登場するミッション達については不満を感じた部分も。
戦闘自体は面白いのですが、どのミッションも結局「出てきた敵を倒せ」しかないんですよね……。
車を護衛しろ(道中に登場した敵を倒せ)
要救助者を助け出せ(そのためにまず敵を倒せ)
装置を破壊しろ(バリアを剥がすために敵を倒せ)
データを集めろ(ドロップさせるために敵を倒せ)
みたいな。
ストーリーでもサブミッションでも、ずっと体感が変わらないのが本作で感じた大きな不満点でした。
戦闘は良いんですけど、すっごく面白いわけではなく地味に気持ちいい系なので、別のところで変化を作らないと感情の起伏がなくなっていくんですよね……。
あと、ボス戦も単調で、めんどくさいなぁくらいの気持ちにしかならなかったのが結構残念。
演出は良いんですけどねぇ。
だからこそ逆にバットマンのエリアはお化け屋敷のようになっていたこともあって、他とは異なる遊び感を楽しむことができたんだと思います。
さいごに
総評は「まぁ普通」。
面白くないわけではないですし、ダラダラ遊べるゲームがほしいのであれば割と候補として上げても良いと思っています。
あと、ゲーム自体は単調なんですが、アクションの忙しなさは心地よいので、ハクスラ的な観点で見たらちょうど良いのかもしれませんし。
上では触れませんでしたが、本作にはハクスラ的な要素があり、装備を強化していくことでより高い難易度に挑戦できるようになっていくという仕組みが入っています。
また、キャラごとのパークやスクワッド全体のパークもあり、やりこみという観点で見ると長く遊べるゲームだとは思います。
継続的なアップデートはもう終わりなので、現在配信されている範囲だけにはなりますが、その中で長く遊ぶのも良いかもしれません。
ただ、私としては単調過ぎて流石に続けられない、というのが本音。
もっとミッションやボスにバリエーションがあったらなぁと思わずにはいられません。
ストーリークリアまでは15時間ほどで、その後がハクスラ本番という流れなので、これから購入する人は何をどれくらい楽しむか考えた上でカートに入れるのがおすすめです。
(私はやれていませんがマルチプレイだとなんだかんだで楽しめるというのもありそう……)