こんにちは。譲治です。
PS5と同時に発売された『Marvel's Spider-Man: Miles Morales』。
ゲームではありますが、やはりマーベル。
スパイダーマンの良さがしっかりと描かれていると感じました。
一通り遊んだので、感想を書いていきたいと思います。
Marvel's Spider-Man: Miles Moralesってどんなゲーム?
マイルズ・モラレスという青年
マイルズ・モラレスは明るく、賢く、他の人のために立ち上がることができる青年です。
周りを元気づけるために話かけたり、ハッキングアプリを作ったり、脱獄した囚人に絡まれている人を助けたりする姿は、前作『Marvel's Spider-Man』にも描かれていたかと思います。
そんな彼が蜘蛛に噛まれ、スパイダーマンと同じような能力を手に入れて……というところまでが前作の最後の部分。
今回はその後、ピーターに教わりながらスパイダーマンとしての活動をしている姿から始まります。
まだ半人前のヒーローであるマイルズが、様々な人達の思惑に振り回されながらも、何をすべきかを自覚して成長していく。
『Marvel's Spider-Man』はすでにヒーローとして活躍していたピーターが、大きな別れの中でヒーローとしての在り方を示すような物語だったのに対して、『Marvel's Spider-Man: Miles Morales』は成長とともにヒーローになっていく物語だと言えるでしょう。
善き人であり、悪しき人でもある家族
ヒーローになっていくマイルズ。
その前に立ちふさがるのは、家族と言えるほど大事な人でした。
今作ではティンカラーとプラウラーという2人のヴィランが登場しますが、そのどちらも葛藤や悩みを抱えています。
ティンカラーにはロクソンという企業を倒すという目的がありますが、それは復讐のため。
悪を打倒するために悪と手を組むことを選んだのです。
また、プラウラーは昔親しい人物へ真実を打ち明けたことで縁を切るという出来事があり、それが今でも彼に覆いかぶさっているように思えました。
前作ではオットーとのやりとりから苦悩を知り、そして最後の戦闘へと繋がっていく物語となっていました。
今回も同じく、ただの悪ではない生身の人間としてヴィランが描かれています。
その在り方は普通の人間として生きる私達と同様、強くあろうと思ってもそうなりきれない姿です。
そのような人間の弱さと対比される形で、ヒーローであろうとするスパイダーマンが守るべきものを守り、ヒーローとして譲れないものをも守りきる……。
人が成せないことを成したとき、初めてヒーローは一人前の真のヒーローとなり、大きく輝くのです。
前作との違い
クリアした直後の感情で色々と書きましたが、ここからはシステム的な話もしていきます。
前作『Marvel's Spider-Man』と基本的な部分では代わりはなく、前作を楽しめた人であれば同じように楽しむことができると思います。
ただ、変わった箇所もいくつかあり、それが良い点(ちょっとイマイチなところもありますが)になっているので紹介していこうと思います。
見せ場のある戦闘
マイルズが手に入れる能力「ヴェノム」。
と言っても、ヴィランのヴェノムではなく、生体電気を使用した攻撃のことです。
電気をまとったパンチによって、敵をダウンさせることが可能です。
使うための条件は前作のフィニッシュムーブと同じく、ゲージを溜めること。
今作では代わりにコンボを繋ぐことがフィニッシュムーブの条件となっています。
このヴェノムをつかったヴェノム・アタックを攻撃の途中で挟むことができ、それによって回避をし続けたり、地味なコンボを決め続けるような戦闘とは異なる、派手で見せ場のある戦闘にすることができます。
この生体電気をつかって解くギミックもたくさんあり、ステージ内の謎解きが前作よりもシンプルながらも面白くなっていたように感じました。
簡素化された収集要素
集めるものが減りました。
左下を見てもらうとわかりますが、リソースの種類も減りましたし。
前回のバックパックに当たるものがタイムカプセルなのですが、それも数が少なめ。
多少の収集はありますが、基本的には普通に進めながらであらかた確保できてしまうと思います。
また、スキルも簡略化されているなど、全体的にシンプルな仕組みに収まっています。
集めるのが好きだった!という人もいるとは思いますが、そういう人からすると物足りないかもしれませんね。
個人的にはこれくらいがボリューム的に丁度いいなと感じましたが。
少ないボス戦
今作は全体的にボリュームが少なく、ボスヴィランの数も少なめです。
前作はフィスク・ショッカー・エレクトロ・バルチャー・ライノ・スコーピオン・リー・オットーなのですが、今作はライノ・プラウラー・ティンカラーのみ。
全体的にボリュームが減っていて、コンパクトになっていると言えますね。
さいごに
物語として見ると、一人では不安の残る半人前のヒーローが大きく成長していく素晴らしく、スパイダーマン的なストーリーになっていたと思います。
個人的には未熟さとそこにのしかかる責務、そして親しい相手に対して自分がどうするべきかの苦悩、それらを乗り越えて一人前になっていくという展開は、わかりやすく王道的でありながらも、大きく感情が動かされるものでした。
また、この話はピーターではなくマイルズの物語です。
ピーターが全く出てこないわけではありませんが、前作をやっていなくても十分楽しむことができると思いますね。
一方ボリューム感については、全体的に少なめで1本のゲームとしてはボリューム不足だとも感じます。
ある意味DLCくらいのボリュームだと言えるんじゃないでしょうか。
個人的には物語の出来もありますが、これくらいの物量くらいが遊びやすくてちょうど良いんですけど……賛否どちらもあるんじゃないかと思っています。
クリアまでは15時間程度。
寄り道をしたらもう少し長くなるかもしれませんが、これでも大体の要素は見終えていたはずです。
最後のシーンなんですが、前作同様次回作へのイントロのようにエンドロールの後も少し映像が続きます。
今回はノーマン・オズボーンが出てきてハリーを早く出せ!というように指示をしている様子。
前作でハリーの病気を直すためにデビルズ・ブレスを生成しようとしたノーマンが何らかの方法でハリーを復活させようとしているようです。
ここまで出てきませんでしたが、ノーマン・オズボーン、ハリー・オズボーンといえば「グリーンゴブリン」ですよね。
映画「スパイダーマン」でも登場しており、知っている人も多いはず。
次回作ではグリーンゴブリンが出てくるんじゃないかと期待が高まりますね。