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βテスト中に新能力が追加されたモイラの運用について考える

第2回ベータテストが開催中の『Overwatch2』。
先日ソジョーンの使い方というか、立ち回り方の基本的なところをまとめた記事を書いてみましたが、今回こそジャンカークイーン……ではなく、モイラについて書こうと思っています。

というのも、モイラの能力に調整と言うか変更があったから。

もともとモイラといえば、カレー粉を振りかけるようにして範囲回復を行うメイン回復と追尾するサブ攻撃で攻撃とサポートを行うヒーロー。無敵かつ高速移動ができるアビリティであるフェードを使用することで危険からの脱出のみならず、体力僅かな敵を刈り取りに行くようなムーブも可能。さらにメインのアビリティであるバイオテック・オーブは回復用のボールと攻撃用のボールの2種から選択するのですが、状況によっては瞬間回復量を上げるだけでなく、敵をしっかりと削っていったりと攻撃的な運用も。また、味方の回復と敵への攻撃を同時に行うことの出来るビームを照射するUlt コアレッセンスも特徴的です。

このように攻撃と回復を使い分け、また同時に使用することの出来るヒーローだったのですが、先日のアプデでこの特徴を変化させるような変更が入りました。この変更によってモイラがどのように変わったのか、数日実際に使ってみて考えたこと、感じたことを書いていきます。

ネクロティック・オーブの登場

モイラの特徴的なアビリティとして最初に書いたバイオテック・オーブに変更が入りました。
このボールのバウンドを使って敵をパチパチ削っていくのが気持ちよかったのですが、回復のボールを残してダメージボールは削除。その代わりに「ネクロティック・オーブ」という新スキルが追加されたのです。

ネクロティック・オーブは直進するボールです。
衝突するとバウンドせずに効果が発生。周囲の敵にダメージと「弱体化」状態を付与します。

「弱体化……?」

という声が聞こえてきそうですが、そう弱体化です。
弱体化は与えるダメージが減少する状態のこと。上の画像のように紫色のもやもやが付いていると敵に与えるダメージが75%減少します。

こう書くとわかりにくいかもしれませんが、弱体化状態の敵の攻撃で味方が受けるダメージが75%低減するということ。通常時100ダメージの攻撃であれば25まで減少するので、味方の生存率が上がります。

ネクロティック・オーブの効果範囲は3mなので結構狭いのですが、直撃、または着弾後の爆発に当たれば弱体化を付与することが出来ます。

さて、これをどのように使っていくのか。
それをこの後まとめて行こうと思います。

モイラの立ち位置を考える

モイラを使ってる時って

  • タンクへのヒールが出来る
  • 敵へ攻撃が出来る

を意識するので、上の画像くらいのタンクとの距離感で戦うことが多いんじゃないかなと思ってます。この位置であればタンクへ充分ヒールを回すことが出来ますし、敵への攻撃で削ったりカレー粉の補充したりが出来ますからね。
フェードというスキルがあることからも「いざとなったら逃げることが出来る」=「危険な位置に陣取ることが想定されている」となるでしょう。
またサブ攻撃によって自己ヒールが入る点からも、ダメージを受けやすい位置での運用が想定されているはずです。

これらのことから、モイラは近距離ヒーラーということが出来るでしょう。
……まぁ今更言うまでもありませんが。

ではなぜあえて距離の話を書き出したかというと、それがモイラの新アビリティに意味を持つと考えているからです。

近距離での運用を想定されているヒーローということは、新しい能力も近距離で使われるもののはずです。つまりネクロティック・オーブは近距離戦闘での使用を念頭に置いて作成されたと考えられます。
近距離戦闘……危険地帯と置き換えても良いと思いますが、このエリアで発生するのは敵味方の正面衝突です。状況によっては乱戦的な戦いになることもあります。矢面に立つタンクは当然、また近距離での戦闘を主とするヒーローたちは敵からの攻撃を受ける可能性が高く、倒されてしまうかもしれない危険なエリアとなります。

では、この危険地帯でネクロティック・オーブはどのように活躍するのでしょうか?

味方を守るサポートヒーローとしてのモイラ

最初に結論を書きます。
モイラは「味方を守るサポートヒーロー」として強化されたと言えます。

今までのモイラは、味方を守りつつ敵を攻撃するという両面性を意識した設計をもとにヒールを行うアビリティと攻撃をサポートするアビリティを持たされていました。これはサポートでありながらも、攻撃的に立ち回ることを可能とするという点で、サポートヒーローでも楽しめる良設計だと思っています。
しかし、今回のアビリティ追加は、モイラが重きを置くのはサポートであるという開発側からのメッセージだと捉える事ができます。敵を削るのではなく、味方の損耗を抑える方向にシフトしたのですから。
例えば、味方のタンクが倒されそうな時にネクロティック・オーブを敵の前衛に対して当てることで味方が倒されるまでの時間稼ぎをすることが出来ます。その間にこちらがヒールを回すことができればタンクは生きながらえることができ、更に逆に深追いした敵を倒すことも出来るかもしれません。
もちろん今までのモイラでも近い動きは可能でした。敵を倒すことができれば、または敵が退きたいと思えるくらいダメージを与えることができれば、味方を守ることにも繋がりますからね。でもそれをダメージ量ではなくサポート的なアクションで再構築しようとして生まれたのがネクロティック・オーブだと言えるでしょう。

攻撃的なモイラは消えるのか?

これがモイラの面白いところでもあるのですが、サポート向けに強化されたからと言って攻撃的なモイラが消えることはありません。これは断言出来ます。
ただ、以前とは戦い方がすこーし変わってくるでしょう。

サブ攻撃によってゲンジを倒すモイラは残りますし、フェードで飛び込んで体力僅かなアナを削り切るモイラも生き残ります、ただ、バイオテック・オーブによるダメージ量のブーストを使ったダメージレースによる戦闘は成立しなくなります。ダメージ用のボールがなくなるので当然ですね。
それでも、ネクロティック・オーブを使って被ダメージ量を減らすことによるダメージレースは成立させることが出来ますし、アビリティが分離したことによってヒール用のバイオテック・オーブを同時に使用した自己回復量を上げて敵を倒しきるような動きも可能です。
つまり、アビリティを重ねることで敵を倒すのは変わらないのですが、コンボによる短期決着が難しくなるため戦闘時間が伸び、ハンドスキルや判断力の比重が大きくなるはずです。今までのような感覚で飛び込むと倒し切るまでに相手のエイムで倒されたり、敵が合流してきてしまったり、ということが発生するかもしれません。

そのため、攻撃的なモイラには以前よりも攻撃を当て続ける技量とどこまで深追いしてよいか判断する力が求められるようになるでしょう。

さいごに

新しく追加されたアビリティをもとにモイラの新しい運用方法について考えてみました。正直以前は雑に戦えるヒーローという印象が強かったのですが、その雑さが少し緩和されて味方のために戦えるヒーローに歩み寄ったようにも思えます。まぁ実際に使っているとめちゃくちゃ大きな変化ではないのですが、これはもともとサポート的な運用がメインだったからかもしれません。
逆に攻撃的なモイラについては書いた通り、私は好戦的なモイラ運用をする人はこれからも登場すると思っています。ただ、今までよりも倒し切るところまでの難易度が少し上がり、敵にやられたときに味方がフォローに回るための猶予もできました。
劇的な変化ではありませんし、最初にスキル内容を見たときはなんじゃそりゃ?と言った印象でしたが、フィーリングをそこまで変化させずに戦いの本質に変化を加える面白い調整だと思っています。実際に使ってもそこまで活躍できた実感を得にくいのはネックではありますが。

今回調整の入ったヒーローにかぎらず、10月のリリースに向けてはまだまだ変更が入るとは思います。ですが以前の記事でも書いたようにフィーリングに大きな変化を与えずに使い方に変化をもたらすことを開発サイドは重視しているように感じているので、割りと安心してリリースを楽しみに待つことが出来ています。
ベータテストの期間も残りわずか。せっかくのベータテストですのでもう少し楽しませてもらおうと思います。

www.pastime-log.com

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