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『Overwatch2』のベータテスト版を触って感じたこと

こんにちは。譲治です。
6月に入り様々なゲームイベントが開催されるなか、ついにあの発表がありました。

そう、『Overwatch2』の発売日です。

2023年発売予定という話が以前ありましたが、それを前倒しする形で2022年10月5日に配信されることに。基本無料で遊べるという情報もあり、『Overwatch』を普段から遊んでいる人間としては今年の後半がかなり楽しみになりました。
ただしアーリーアクセス版とのことなので、一部機能はまだ未実装かもしれません。「新たなPvP体験」という発表のされ方から考えると、PvEはまた後日有料発売、といった形式を取るのかもしれませんね。

そんな『Overwatch2』のβテストに先月参加しての感想を書くことが出来ていなかったので、今回はβテストに参加して感じたことをつらつらと書いていこうと思います。
ちなみにベータテストをする前、5v5になる情報が出たときにまとめた記事もあるので、良かったらそちらも見てもらえると嬉しいです。

1タンクになったことについて

最初に書きますが、タンクが楽しいので正解だったと思います!!!

昨年の情報公開の際にタンクを1人に変えた5vs5に変更するという話を聞いて、色々な人が感じたことを言葉にしてきたと思います。ある人は好意的に受け取り、ある人は批難し、ある人は落胆し、というようにその反応は様々でした。
私は以前の記事にも書いた通り概ね賛成の立場で、問題解決のために色々考えた結果だろうし、それで面白くなるならオッケーです!みたいなことを言っていました。
実際に遊んでみて感じたのはタンクが楽しいということ。βテスト版を触った人であればわかると思いますが、タンクのマッチング予想時間がダメージロール並みに長い。何ならダメージロールよりも長い。タンクでマッチングしたときにメインで使っていたのは大改編の入ったオリーサとタンクに移籍してきたドゥームフィストだったのですが、めちゃくちゃ楽しい。スキルや立ち回りによるイニシエートというだけでなく、ダメージ量でも試合をコントロールしている感覚を得られる最高のヒーローでした。
とはいえタンクはタンク。ドゥームフィストは比較対象としてダメージロール時代の物があるのでわかりやすいのですが、火力がめちゃくちゃ出るというわけでもありません。ただ死ににくく前線にいる時間が長い(あとベータから始めた初心者が多い)こともあり、長時間火力を出し続けることが出来たように感じています。

また、個人的にはタンク同士の選択と読み合いのようなものが生まれていたように感じるのも良いポイントでした。例えば、敵がドゥームフィストを出してきた場合、スキルによる火力アップを阻止するCCスキルやパンチを受けることができるようにオリーサを選択したり、敵がオリーサだったら弾を消されないようにザリアを出したり、というようなピック変更の面白さがありましたね。これはタンクが1人になったことでタンクに課されていた負荷やタンク同士の組み合わせを考えなければいけない部分が減ったことも要因だと思っていて、タンク同士の戦いに気持ちを向ける余裕が出来た、余裕を作りやすくなったとも捉えられるかと思います。

さらに、タンクだけでなくチームに目を向けると、フランカーが多い環境だったこともあってウィンストンやロードホッグが活躍する場面もありました。タンク相性とチーム相性の両方を見て、自在にピックするヒーローを変え、火力を出し続けることができるロールになり、ブリザードの言っていたブロウラーという位置づけの一端を感じることが出来たんじゃないでしょうか。また盾が少ない環境だったこともあり、ソルジャーが活躍しやすくなっていたのですが、そのような場面では盾を貼ることのできるヒーローのピックを検討するなど、状況を見てヒーローを切り替えていく思考はしっかりと継承されていたように感じましたね。

新ヒーローソジョーンについて

今回行われたβテストでは新ヒーローのソジョーンがプレイアブルのキャラクターとして登場。これも最初話題になりましたね。

ソジョーンといえば、CO-OPイベントにも登場したヒーロー。その時は司令を出す立場としてナビゲーター的に登場するのみにとどまっていました。そんな彼女がついに新ヒーローとして追加されるということもあり、更にヘッドショットを決めまくることでものすごい火力を出すことができるという性能も相まって「ぶっ壊れなのでは?」という意見が出るほどでした。

結論から言うと、難しくて扱いきれん、というのが正直なところ。

理由としては、

  • ヘッドショットが前提となっていて難易度が高い
  • 通常の射撃がプロジェクタイル(偏差)なので当てにくい
  • 特殊なサブ射撃はヒットスキャン(即着)だが、通常との差があり感覚がずれる

というのが大きいかと。
結果、安定性に欠け、火力が出しにくいヒーローとなっていたように感じました。実際プロシーンでも使用頻度が低く、プロも不安定なソジョーンを戦術に組み込むのを避けているようにも……。

また、タンクの項目にも書きましたが、安定性で考えるとソルジャーの方が火力が出しやすい環境になっており、あえて不安定なソジョーンをピックする理由が特にない状態にもなっていました。
ソルジャーは盾が出にくい(リワークされたオリーサやドゥームフィストが面白く、それらのピック率が高くなっていた)環境で後衛含めて撃ち放題の上に、ダメージロールに付与された移動速度アップのバフ、さらにダッシュスキルの組み合わせでステージ内を自由に駆け回ることができたため位置取りの自由度が高く、更にはもともと持っているヒール能力で死ににくいため、安定を体現する存在になっていました。

あと個人的にはソンブラがダメージロールとして活躍しやすくなったのがとても嬉しかったですね。
ソンブラは大元を思い返すとサポートロールとして構想されていたヒーロー。その後の修正で変化はあったものの、ダメージ量の稼ぎにくさからダメージロールの中でもサポート寄りの立ち回りが求められるヒーローでした。
『Overwatch2』では、ハックされた側のスキル使用不可時間が圧倒的に短くなりましたが、それを上回るハック対象への与ダメージアップやウォールハックが効いていて、ちょうどいい塩梅だったんじゃないかと感じました。もちろん上手い人が使うと一方的にハックしてまわれるという話も聞きますし、強化に寄り過ぎた可能性もありますが、私が使う分にはダメージロールのヒーローとして他に並べるようになったように思えましたね。

その他の変化について

タンクとダメージヒーロー以外の話もしていきましょう。
気になったのはサポートロールのヒーローについて。他のロールに比べると調整が少ないため新鮮味にかけるというのが正直な印象でした。後半にゼニヤッタへの追加調整として近接攻撃にノックバックを追加するという不思議な調整があったりもしましたが、基本的にはバフがついたのとブリギッテのスタンが取り外されたくらいの調整だったので、せっかくのβテストでサポートを選ぶ必要があるか?と感じてしまいました。

また、インターフェイス面だと、キルログのわかりにくさは気になりました。あわせてキルを取った際の表示もわかりにくいものになっていました。かっこよく、おしゃれになったのかもしれませんが、視認性が落ちていては意味がありません。この点は今後調整をかけていってもらいたいと思いますね。

スタッツ画面は以前の基本的に個人の情報しかわからないものから変わって、語弊を恐れず言うと他のシューターと同じような形式のものになっていました。活躍しているかどうかがひと目でわかるため、気まずい思いをする人もいそう……というのが最初の印象。また、Ultの表示が曖昧なゲージのみになっていて、味方の状況がわかりにくいのも気になりましたね。アルファ版では数値を表示していたという情報も聞いたので試しているだけかもしれませんが、わかりやすさを重視した調整をかけていってもらいたいものです。

音に関して言うと射撃音に違和感のようなものを感じました。ただ、リアリティレベルが上がっているとも感じられますし、より今風のゲームの音になったとも言えるかもしれません。慣れてくれば気持ちいいものだったので、これはこれでありなのかも?と思ったりしています。

Overwatch1.1と言われていることについて

最初数戦遊んだ段階では、Overwatch1.1というよりも一般的なFPSとあまりかわらないという印象でした。というのも、『Overwatch』自体始めての初心者が多く、チームとしての試合がうまく成立していなかったから。
何戦か繰り返していると、だんだん『Overwatch』らしい試合になっていき、5v5ではありますが、『Overwatch』を遊んでいる感覚に近いものを感じることができるレベルになっていく、というのを体験しましたね。

これは以前の記事でも書いた、「初心者や下手なユーザーにはここの動きで楽しんでもらう」「ある程度ゲームに慣れた人や上級者はうまく立ち回って戦う戦略的なゲームを楽しんでもらう」という構造そのものだったように感じています。
もちろん、新ルールのプッシュについてはまだまだ研究が足らず、他ルールの延長上の戦い方になっていたようにも思いますがこれも同様で、だんだんと定石らしいものが形作られていくのではないでしょうか?

Overwatch1.1と揶揄されたりもしますが、それは逆にすごいことだとも思います。
というのも、タンクの人数が減り、様々な調整が入り、ステージの形も変わっているのに、『Overwatch』としての遊び味はそこまで変わらないということを実現できているから。『Overwatch』がそれ以外のゲームになってはダメですし、そもそも以前の発表からは初期の方針に立ち返るという方針も感じていたくらいです。なので、『Overwatch』からあまりかわらないというのは褒め言葉であると私はとらえています。

リリースに向けてこれから色々な要素や、追加のβテストなどの発表があると思います。さらに調整をかけるヒーローもいるでしょう。新たなマップの発表もあるかもしれません。それらを通して調整を重ねていき、ユーザーとしては楽しみな気持ちを膨らませていき、最高の状態で製品版のリリースを迎えられることを願っています。

あと、PvEは有料になりそうですが、それも絶対やります。めっちゃ楽しみ。

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