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ゲームレビュー:CRISIS CORE –FINAL FANTASY VII– REUNION ザックスを中心に描く、FF7前日譚のリマスター

こんにちは。譲治です。
年末からちょこちょことプレイしていた『CRISIS CORE –FINAL FANTASY VII– REUNION』をクリアしました。
プレイ時間は15時間程度。ミッションを全てクリアするような遊び方をする場合はもっと掛かると思いますが、クリアだけだとこれくらいが普通なんじゃないでしょうか。

というわけで今回はそんな『クライシスコア』の感想を書いていきます。

CRISIS CORE –FINAL FANTASY VII– REUNIONについて

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2007年PSP向けに発売された『クライシス コア -ファイナルファンタジーVII-』。『FF VII』に繋がる前日譚として、ザックスを主人公に当てた作品です。
クラウドの物語につながっていく作品でもあるため、作品としての重要度は結構高いんじゃないでしょうか?

そんなクライシスコアをリマスターしたのが、本作『CRISIS CORE –FINAL FANTASY VII– REUNION』(以下『CCFF7R』)です。リメイクではなくリマスターというのが大事なポイント。『FF VII』の方はリメイクなんですが、本作はリマスターということでグラフィック面の向上などはあるものの、基本的にはPSP版の演出を踏襲したものとなっていますし、場面によってはPSP版のムービーが再生されることも。リメイクとリマスターの中間を目指しているという話はありますが、リマスターだと思ってプレイしたほうが良いと思いますね。

もちろん、グラフィック面の向上はしっかりされています。

こちらを見ると一目瞭然。リマスターとは言ってもモデルは別物。『FF7R』を参考にしているのか、ある程度の流用があったのかはわかりませんが、『FF7R』の路線に全体的に寄せているのがわかります。

こちらが『FF7R』のエアリス。

そしてこちらが『CCFF7R』のエアリス。
(『CCFF7R』のほうの髪が若干硬いように見えるのは気の所為ですかね……?)

気になることは色々あるのですが(それはこの後触れますが)、PSP版からは当然のようにグラフィックのグレードアップがされているのがよく分かる出来になっていました。

ゲーム自体はそこまでボリュームがあるのものではなく、最初に書いた通り15時間くらいでクリアまで到達すことが出来ます。もっと遊ぼうと思えば遊べる作りにはなっているので、やりこんで遊ぶタイプの人であればもっと長く遊べるんじゃないでしょうか。私はサブクエ的にあるミッションは結構スルーしてましたので。

ストーリーについて

リマスターということもあり、ストーリーは変化していないので簡単に書きますが……やっぱりザックスの話めっちゃ好き
ザックスの人となりみたいなところもあると思うのですが、明るく振る舞いながらも色々悩んでて、でもそれをどうして良いかわからない。そんな主人公なんですが、本当に前向きで見ていて元気がもらえるんですよね。
そして最後の展開で友のために全力を尽くすことになりますが、それによって次へとバトンを繋ぐ流れ。辛い話ではありますが、だからこそ『FF VII』があるのだと思うと感動する展開だなと。

細かい部分では気になる箇所も多いのですが、そう言った部分が気にならなくなるくらいお話は好きでした。昔PSP版も遊んでいたのですが、その時よりもストーリーが好きだなと感じたのは歳のせいか、それとも『FF7R』の記憶が残っているからか……。

グラフィックについて

続いてはグラフィックについて。モデルやモーションなどを含めた全体的な話になります。

最初に正直に書きますが、見た目きついなぁというのが最初の印象でした。

上でも書いたようにグラフィックは大きく向上しているのですが、それでも『FF7R』と比較してしまうこともあって結構しんどい……。

モデル……というよりはライティングがうまく出来ていないように見えるんですよね。マテリアルのほうが問題なのかな……。質感がうまく出ていないのと、顔の影が変に濃くなってしまったりするシーンが多く、現世代のFFシリーズで許容されるものではないように感じてしまいました。

PS4の初期頃の雰囲気というか、その頃のHDリマスターというか。シーンによってはそういう雰囲気にもなってしまうのが気になります。

販売ラインナップにSwitchが含まれているのですが、Switchは他のハードと比べると圧倒的に性能が低いんですよね。そこに合わせなければならない部分もあって見た目のクオリティを下げることに……といった裏事情もあるかもしれません……。

モーションはカットシーン中のものがわかりやすいのですが、古臭い印象を受けます。こちらの記事によるとモーションはPSP版の流用をしているらしいので、当然といえば当然なのですが。

automaton-media.com

実際に見てもらえるとわかるかと思うのですが、気になる部分があるとは言え、見た目がアップグレードしたこともあり、PSP時代のモーションを使っていると違和感が強い……。15年前の時代感というやつ。
カットシーンの映し方なども当時とほぼ一緒なので、そこでも古さを感じてしまうんですよねぇ。

リメイクのつもりでプレイするとこういう部分が気になってしまうかもしれないので、最初からPSP版のリマスターだと思ってプレイするのが良いと思いますね。

戦闘について

戦闘については後日色々書きたいと思っているのですが、もっと面白くなりそうなのにな、なポイントが結構多いなぁと。
昔遊んだときは楽しめていた気がするのですが、なんか物足りない……。

『CCFF7R』の特徴的な要素であるD.M.W。デジタル・マインド・ウェーブの略称なのですが、言ってしまうとスロットなんですよね。これが揃うと特殊な効果を受けることができるのですが、強敵と戦うときはそれを待っているだけの受動的な戦闘になりがち。積極的に戦いたいのに、それができるのは最初だけでMPやAPが枯渇して戦いにくくなって、敵の攻撃をうまくしのぎつつD.M.Wが揃うのを待つ……。
ザックスの性格考えたらもっと積極的に戦いたいじゃないですか。それを実現するのがなかなか難しい仕組みだなと思いましたね。個人的には能動的にスロットを回す手段が用意されていたら……とか思いますが、「完全に運の要素を入れたかった」らしいので、それは実現できなかったのかなと思ったりもします。

さいごに

マイナス要素を多めに書いてしまいましたが、ストーリーは面白いです。
リメイクだと思って遊んでしまうとがっかりする場面が多いように思うので、見た目に騙されずにリマスターだと思ってプレイするのをおすすめします。それであれば十分楽しめると思いますしね。

youtu.be

話は変わりますが、ザックスの最期といえば『FF7R』のラストシーンと絡めて話されることが多い印象があります。なのでザックスの物語を改めて知った上で『FINAL FANTASY VII REBIRTH』をプレイすると良いかもしれないですね。もともとのお話がどうだったのかを知っておくことで楽しめる部分がありそうですから。

PSP版を今から遊ぶのはなかなか難しい。けど、ザックスの話を知っておきたい/見直しておきたいという人におすすめできる作品かと思います。
PS5・PS4・Switch・XboxX/S・XboxOne・Steamと幅広いハードでプレイすることができますので、ぜひストーリーを楽しんでもらいたいですね。