ごはんと同じくらい大事なもの

ごはんを食べるのと同じくらい生きるために大事なものたち。

ゲームレビュー:Cairn Demo ただひたすら登っていくストイックなクライミング体験

どこに足を置き、どこを掴むか。
どのルートで登攀するか。
休憩は? ピトンは打つ? 給水はどうする?

などなど、様々なことを考えながら、それでもひたすら崖を登っていくゲーム。
それが『Cairn』です。

先日も紹介したように、本作が気になっていたので体験版をプレイしてみました。
実況動画などで、「振動も感じられるからPS5コントローラーを使ったほうが良い」という話も聞いたので、今回はPS5版で試してみることに。

Cairnとは?

www.youtube.com

カミと呼ばれる最高峰の初登攀を目指す主人公が、ひたすら崖を登っていくゲームです。
落下するとダメージを受けたり、場合によっては死んでしまうという危険な場所。
それを身一つで登っていくことになります。

もちろん、ただ登ればいいというわけではなく、食料や水なども管理する必要がありますし、使えるピトン(ハーケン)の数も限られています。
周囲の自然から採取したり、修理して乗り越えていかなければならない、サバイバル的な要素も特徴と言えるでしょう。

最も特徴的だと思うのは操作方法で結構独特なんですよね。
キャラの状況に合わせて手足が選択され、その位置をユーザーがコントロールして決める、というのを繰り返すという感じ。
スティックを上方向に傾けていたら勝手に登ってくれる、というようなものではなく、適切な足場や取っ手を選択して登っていかなければならず、更にその選択がスティックでぐりぐり動かせるというのも新しい操作感でした。

www.youtube.com

こちらでも触れられているので、気になる人は見てみると良いかもしれませんね。

崖を登るということ

チュートリアルが終わったらあとはひたすら崖を登っていくだけ。

どこに手を伸ばすと先へ進めそうか、どこを足場にすると安定するかを考え、落下の危険回避やスタミナ回復のためにピトンを設置し、たまに水分補給をしたり、ルートを確認したりしながら登っていくことになります。

「独特な操作」と書きましたが、操作自体にはすぐに慣れ、次は確実に登っていくためのルートを考える段階へと入っていきます。
そして、多分このまま進んでいくともっと簡単に登ることができるようになっていき、思考や操作が短縮され、心地よい登り感を得られるのだろう、ということが想像できる作りでもあります。

地味なゲームなのですが、だからこそ黙々とプレイしてしまう。
段々と「登ること」に没入していく
それがこのゲーム『Cairn』の最終段階なのだろう、と想像してしまいます。

今回の体験版で遊べるのはだいたい1時間くらいの崖だけなのと、私自身が完璧にマスターできたわけではなかったのもあり、そこまでは到達できませんでした。
ただそれでも、ルートを考えて実際に登っていくことや、登ってみたら思ったよりも険しいルートで手足をどこに伸ばすのが正解か考えることなど、登っていく面白さを実感できる体験版だったと思います。

少し変わったゲームに触れてみたい人は、ぜひ試してみてもらいたい1作です。

さいごに

プレイ画面は映えには繋がらないような、ストイックなゲームです。
ただ、プレイしていると時たまきれいな風景に遭遇し、少しの休憩を味わうことができるのも良いポイント。
実際の山登りで森を抜けて一気に視界がひらけ、景色をしっかり味わうような、そんな体験に近いものがあります。

最近プレイしたどのゲームとも違う独特な体験でした。
「淡々」「黙々」といった言葉が合うゲーム……もし気になったら体験版を試してみてもらいたいですね。
PS5だけでなくSteamでも試すことができるのでよかったらぜひ。