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ゲームレビュー:ANTHEM#9 Demo 畳み掛けるコンボが爽快なジェムマッチローグライト

ここ数年で一気に知名度が上がり、形式が広まったローグライトなゲームスタイル。
マップのような概念がなく、マスを選びながら進んでいくタイプは様々なゲームに浸透しているように感じています。
作成コストの面でも優れているのか、インディーゲームで特によく見るようにも思いますね。

今回紹介する『ANTHEM#9』も同じようなスタイルのゲーム……なんですが、同時に「ジェム」を使ったマッチパズルのような要素もあり、これがまたなんとも面白い……。
というわけで、Steam NextFestで体験版に触れることができたので、それを元にした感想を書いていこうと思います。

ANTHEM#9ってどんなゲーム?

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『ANTHEM#9』はkoedaさんという個人開発者が開発する、ジェムマッチローグライトです。
秘密結社「ANTHEM#9」のエージェントとなって戦う、コンボが気持ちいいゲームとなっています。

バトル自体は、3色のジェムを組み合わせることでスキルを繰り出し、1ターンの間に発動できたスキル分のダメージを的に与える、という流れ。
スキルは事前に設定した3種類で、それぞれジェムの色や数といった必要数が定められており、ジェムを組み合わせて何度も繰り返しスキルを発動することが求められます。

バトル以外のところは『Slay the Spire』などを思い浮かべてもらうと良いかと。
どこに進むかを選びながら、先へ先へと進んでいき、最後にはフロアのボスが居る、みたいなやつですね。
バトルだけでなくマスごとに異なるイベントが待っているので、左下の全体像を見つつ、進む経路を考えながら判断していかなければなりません。

よくあるローグライトの仕組みに乗っかりつつも、ジェムマッチパズル的なバトルというあまり見ないバトルスタイルを楽しむことができるというのが、本作の一番の特徴なのだと思いましたね。

使用するキャラクターによって遊び心地が変化するのも良いポイントでしょう。

ナイフを用いた戦闘スタイルが特徴的なルービットは、毒や回復なども扱う戦闘スタイル。
APを消費することでジェムの種類を変えることができるという能力ももっているため、ジェムが配られた段階で何も出せない!みたいな事故を減らすことができるというのが強みでもあります。

ファニーは銃を使って戦うのですが、そもそもダブルジェムという2種類のジェムがセットになったものが登場するんですよね。
更にAPを消費することでダブルジェムを分割することが可能。
これによって、大量のジェムを使いながらものすごいコンボを叩き込むことも可能な、手数で押し切るような戦い方が得意と言えるでしょう。

3人目ばベニという格闘系のエージェント。
APを使うと、ジェムを消費しつつバフを得ることができるという特殊な戦い方となっています。
一撃必殺のモンクというようなイメージで、バフを盛りまくって高火力で叩きのめすような戦い方はファニーとはまたちょっと違った気持ちよさがありますね。

このようにキャラクターが変わることで戦い方が変わるので、自分にあったスタイルを見つけることもできますし、様々な組み合わせを探すような面白さもあります。

そんな本作は2025年冬の発売予定。
プラットフォームはSteamとなっています。

畳み掛けるコンボが気持ちいい

いやもう本作の一番良いところはこれです。ほんとこれ。

ジェムマッチパズルの結果、発動したスキルが一気に処理されるのですが、その勢いの良さが本当にたまらない……。
強化されたスキルは一度の発生で複数回発動してくれたりしますし、後半だとスキルの組み合わせが結構いい感じに揃っている状態でもあるので、コンボが伸びやすいんですよね。
まさに「インフレ感」みたいなものを体感できる瞬間だったりします。

ジェムの選択やスキルの準備などがうまくできた!というのをものすごい勢いで褒めてくれている演出だと思っていて、それがガッツリ刺さりましたね。

ジェムの使いまわしによるスキル回転

本作のジェムマッチの特徴となるのが、使ったジェムが使い回されるというところでしょう。

どういうことかというと、「赤・青」で発動できるスキルと「青・赤」で発動できるスキルがあった場合、赤・青・赤と3つのジェムを使うと「赤・青」も「青・赤」も両方とも発動できるようになっている、という話です。
当然1つ分ジェムを得することができますし、そのまま青を使ったらまた追加でスキルが発動できるため、連鎖のようなスキル回しができるんですよね。

デッキは3種類のスキルだけなので、その枠をどのように組み合わせるかがかなり重要で、戦術的な思考が求められるのが面白いポイントでした。

ブレスによるランダム性/戦術性

更に、「ブレス」という要素も結構いい味を出しているんですよね。
これは祝福という意味のブレスだと思うのですが、毎ターン特殊な効果を選択して発動することができる、というもの。

ブレスはバトルの最後に報酬として獲得したり、ショップで購入することができ、それがすべてデッキに組み込まれます。
ここはデッキ構築ローグライト的な部分ですよね。

毎ターン選ぶ特殊な効果なのですが、サポート能力というにはかなり効果が強い……。
スキルの方向性も戦術的な思考を求められるのですが、ブレスはもう少し外側から戦術を強化してくれるもの、という感じでしょうか。

毎ターン3枚引いてそこから1枚を選ぶというのもあってランダム性はあるのですが、デッキ構築だったらそれをどうやって制御するかを考えるもの。
引き直しやそもそも報酬で取らないことで欲しいものを手にしやすくしたり、消費したブレスを再利用するブレスを使って何度も繰り返し使ったり、まぁ色々ありますよね。
あくまでもジェムマッチがメインでブレスはゲームの本筋ではないのですが、バトルを補強する存在としてかなり強い要素になっているように感じました。

ちなみに個人的にはリドローしまくってから消費したやつを山札に戻すのが好みです。

さいごに

今回は触れなかった要素にアートスタイルの良さとかもあるのですが、そのあたりは実際に見てもらえば分かるかと。
気持ちよさ・爽快感については画像だけだと伝わらないと思うので、動画や体験版に触れてみて、実感してもらえると良いなと思っています。

途中で書いた通り、2025年の冬発売ということなので多分あと少しで製品版の発売になるはず……。
発売を楽しみにしていようと思います!

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